北日本は元台風の水蒸気で大雨警戒!都心は今季最高気温で関東~九州は40度超が続出か:気象予報士解説
29日は台風3号由来の水蒸気を取り込んだ前線や低気圧が北海道~東北に近づき、日本海側を中心に再び大雨となりそうです。
一方、関東以西は典型的な猛暑の気圧配置となって、場合によっては40度を超えるような気温になるおそれも(29日12時追記:実際に40度超が各地で続出する見通しとなってきました)。
今週は40度前後の気温が複数の日にわたって観測される可能性も出てきており、「酷暑週間」とでも言えるような1週間になりそうです。
1日あたり100ミリ以上の上乗せ
29日は東北~北海道の日本海側を中心に断続的に激しい雨が降り、雷も伴うでしょう。
すでに大雨の被害が大きくなっている山形・秋田と青森の津軽では29日夕方までの24時間で多いところ120ミリ、北海道の一部でも100ミリの雨が予想されています。
さらに山形・秋田では30日(火)夕方までの24時間にも最大100ミリが上乗せされる予想で、これまでの雨で何も被害が出なかった場所も含めて、30日まで警戒が必要です。
41度予想も!!関東~九州は複数地点で40度超に
29日は本州付近を南から覆う高気圧が、西日本あたりでグッと北に盛り上がるような形になり(記事冒頭の画像参照)、これまでに何度も極端な高温をたたき出してきた時と同様の気圧配置になります。
特にこの配置でフェーン現象が起きやすい関東・東海の内陸部を中心に40度以上の予想が出ているほか、東京都心も今シーズン最も高い38度の予想。熱中症警戒アラートは福島県~九州のほぼ全域に出ています。
(29日12時追記:実際に静岡県の天竜では午前の段階で40.2度まで上がりました。今年、国内としては2回目の40度以上ということになります。)
仕事などどうしても外に出ないといけない場合を除いて、できるだけ涼しい場所で過ごすようにしてください。
北日本は30日まで大雨警戒、関東以西は「酷暑週間」に
北日本では山形・秋田を中心に、30日(火)にかけて警報級の大雨に。そして関東以西では強烈な暑さと晴天が長引き、8月に入っても収まらない見通しです。
熱中症は年間1000人以上の人が亡くなる気象災害であり、同時に「防げる気象災害」でもあります。
若くても体力があっても熱中症になり得ますので、周りの人に声をかけながら一緒に水分や休憩を取って、「酷暑週間」を乗り切りましょう。
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