博多もんの為に作られたあご出汁中華そば。和食をルーツとする上品な味わいが惹き込まれる奥深き味わい。
博多あご出汁中華そば
ドラゴンロードの奥の方、通称ろっぱち通り(県道68号線)を駆け抜けると中華そばの名店あり。「六味亭」がオープンしたのは2018年、今でこそ福岡で多く見かける中華そば。その当時は認知度は低く、その中であご出汁を使った中華そばで登場したお店。博多ラーメンの名店〈三洋軒〉跡地に新規で立ち上げたのも、心意気を感じます。オープン当初から話題性が高く、その人気は現在も衰えることはありません。現在は九産大駅前にも2号店を展開しています。
もともとは和食の出身だそう。いろんな日本料理屋を経てたどり着いたのが、あごを使った中華そば。〈あご〉とはトビウオのこと。主に九州北部で獲れる魚で、特に長崎県では名産だったりします。その長崎県の五島列島産である焼あごを使用した魚介の旨味が絶品の味わい。〈博多発のあご出汁中華そば〉を中心に担々麺や期間限定メニューもある、そんな絶品メニューをいただいてみました。
味玉中華そば
正式には「博多あご出汁中華そば」というメニュー。その中で味玉トッピングされた味玉中華そばです。綺麗な透き通るスープは、あごの風味が広がる上品な仕上がりです。白葱にチャーシューに海苔、真ん中にはナルト、そして味玉がトッピングされたビジュアルも素晴らしい。
あご出汁に水炊きの鶏ガラスープをブレンドしているそうで、そこに特製の醤油ダレを加えているよう。このバランスは和食の技も光ります。あっさりながら味わい深く、あごや鶏ガラに絡む醤油ダレがコク深い味わいを出しています。
中細サイズのちぢれ麵は製麺屋慶史の特注麺。コシがあり、ツルツルっとした食感は、上品なスープの味わいを引き込み絶妙の味わい。スープと麺の相性をよく考えられています。食べ進めるごとに惹き込まれるていく奥深き味わいです。
セットメニューのからあげセット。白飯と唐揚げ2個が付きます。
辛子昆布高菜
六味亭で見逃せないのが特製の辛子昆布高菜。高菜と刻んだ昆布が混ざり合って、お互いの食感が抜群。辛さの刺激も結構ありますが、それがまた美味しい。中華そばに少し加えても良いですし、白飯にはもちろんバッチリ。
秘伝のタレで仕上げているという唐揚げも、パリッとジューシーで美味しい。この2個のサイズ感が中華そばのサイドン丁度いい。
味玉もしっかりと味が染みてます。一つ一つのメニューが、細かいところまでこだわっているのが伝わります。
サラリといただける中にも重厚な奥深さを感じます。スルスルっと麺は完食し、もちろんスープも飲み干す一杯。この丼のデザインもシンプルながらオシャレ。
六味亭×でんじゃま
これは過去の限定麺のひとつ、社領の人気店〈でんじゃま〉とのコラボメニュー「でん六 中華そば」です。こんな限定麺が時折あるのも楽しみのひとつ。
この赤いスープが魅力的。真ん中には卵黄と、そして手羽明太がすごい。豪華トッピングの仕上がりで辛さはマイルド。出汁の旨味が広がる美味しさでした。
チゲ味噌とあご出汁の絶妙なハーモニーです。このスープにちぢれ麺もバランス良く絡みます。でんじゃまコラボの中で最高傑作との呼び声高いメニューでした。
六味亭の中華そばへのこだわりです。これらのこだわりが絶妙にあわさり美味い一杯となるのですね。豚骨王国で独自の路線を歩む、まさに博多んもんの為に作られた、博多あご出汁中華そばですね。
日々行列となる人気で、2号店も展開。数多くの中華そばが登場を続ける博多の町ですが、あご出汁のインパクトがあり、独特の美味さを持つのはこの「六味亭」だけではないでしょうか。今後の益々の進化に期待です。
博多あご出汁中華そば 六味亭 志免師店
住所:福岡県糟屋郡志免町志免東2丁目1−10
営業時間:11時00分~15時00分
17時30分~20時30分
定休日:不定休
駐車場:有
公式HP:rokumitei.com