3秒で開くシャッターゲートも。マンション駐車場の使い勝手を向上させる新方式が続々登場
マイカー所有者の減少で、必要性が下がったとされるマンション内駐車場だが、今も一定数の需要はある。駅に近く便利な場所のマンションでも住戸数に対して30パーセント程度の駐車場は必要だし、駅から歩いて10分以上のマンションでは50パーセント以上設置されるのが普通だ。
さらに、地方都市では100パーセント。つまり全戸分の駐車場を備えるマンションが多く、駐車場のニーズは今も高い。
ニーズに合わせ、マンション内駐車場は進化を続けている。
たとえば、冒頭の写真は、名古屋市内で分譲されている「グランクレア一社」(中電不動産)のもの。敷地内に全戸分の駐車場を備えているのだが、同マンションでは住戸を中古で売るときに、駐車場使用の権利が付くことになっている。
通常、マンション住戸を中古で売ると、駐車場使用の契約は一時的に解約される。そのとき、他の住戸が2台目の車用に駐車場を借りてしまうと、中古マンションの購入者は、駐車場を借りることができない。
その事態をなくし、中古でマンションを売りやすくした工夫である。
このほか、マンションの駐車場ではシャッターゲートの工夫も多い。
現在のマンション内駐車場にはセキュリティを守るため、駐車場出入り口にゲートを設置するのが普通だ。無用の車が入ってこないように、シャッターゲートを設置したり、チェーンゲートが設置されるものだ。
チェーンゲートというのは、スチール製の太い鎖を出入り口に張り、出入りするときは、チェーンが緩む方式。床に下がったチェーンをタイヤで踏んで出入りすることになる。
外からの侵入を防ぐには、シャッターゲートのほうが頑強。一方のチェーンゲートは設置費用とメンテナンス費用が安いこと、開け閉めする時間が短いのが長所となる。
いずれも、開閉はリモコン装置などで遠隔操作し、いちいち車から下りずに済むようになっている。
ここまでは、20世紀から変わっていないマンション駐車場の方式。注目したいのは、基本的方式に加えて、大きく進化している部分があること。なかでも、使い勝手を向上させている最新方式が2つある。
マンション駐車場のシャッターゲートをより使いやすくする工夫2例を紹介したい。
ゲートの開閉時間を飛躍的に短縮させる工夫が登場
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