ノート(219) 刑務所で最上位クラスの受刑者が暮らす特別な寮とは?
~続・工場編(12)
受刑253/384日目(続)
もう一つの寮
刑務所には仮釈放者が釈放前の2週間だけすごす寮のほか、成績優秀で制限区分や優遇区分が最上位クラスの受刑者が生活する特別な寮もある。対象となるのは、仕切りのない応接室での面会が可能だったり、遠方の家族や雇用予定者らと電話で話をすることが認められているような受刑者だ。
静岡刑務所の場合、前者の寮は「開花寮」、後者の寮は静岡県の県木「木犀(モクセイ)」が高く太く育つことにちなんで「もくせい寮」と名付けられていた。静岡県といえば、源頼朝が源氏再興を祈願した三嶋大社のキンモクセイが有名だ。樹齢1200年超で国指定の天然記念物にもなっている。
この2つの寮は、いずれも5舎4階のフロアにあり、フロアの両端と2つの寮の間こそロックされた扉で隔てられてはいるが、居室が施錠されていないなど、「半開放」の処遇という点で共通している。
この記事は有料です。
元特捜部主任検事の被疑者ノートのバックナンバーをお申し込みください。
元特捜部主任検事の被疑者ノートのバックナンバー 2022年9月
税込1,100円(記事3本)
2022年9月号の有料記事一覧
※すでに購入済みの方はログインしてください。