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【藤沢市】紫陽花が美しい鵠沼最古のお寺。そこに残る女性たちのお墓が「切な過ぎる」

ころんころライター(藤沢市)

【プライスレス藤沢】
~藤沢の魅力を再発見~

藤沢市内で見つけたプライスレスな情報シリーズ。35カ所目は藤沢市鵠沼神明にある、鵠沼では最古の寺院『万福寺』

清光山(鵠沼山)万福寺と号し、僧源海が寛元3年(1245年)に創建したとされる真宗大谷派のお寺。ご本尊は「木造阿弥陀如来立像」です。

正門をくぐると、そこにはすずしげな紫陽花が咲く参道が...。

「観光寺ではないので、特に手入れはしていないのですよ」と話す住職ですが、とても絵になる風景が目にうつります。

この『万福寺』を建立したとされる武蔵国の武家だった源海。自身の二人娘を相次いで亡くすという不幸に見舞われ出家。その大きな悲しみを抱え、江ノ島の岩屋に籠り、ひたすら救いの道を求めました。

そんな中、夢のお告げを得て親鸞聖人の弟子となり、京都で親鸞聖人に給待。晩年この地に『万福寺』を建立したと伝えられています。

「歌人の碑」
「歌人の碑」

「親鸞聖人像」
「親鸞聖人像」

「梵鐘」
「梵鐘」

本堂の手前には「太子堂」(聖徳太子の像を祭ってあるお堂)があります。中には「太子像」が安置されています(お堂の中に入ることはできません)。

「太子堂」
「太子堂」

そしてこちらが木造瓦葺きの「本堂」。

そのすぐ横には「龍の水口」もありました。

「龍の水口」
「龍の水口」

このほか、写真はありませんが「源海上人碑」「戦没者慰霊碑」「公害問題の記念碑」「飯盛女(めしもりおんな)の墓」などがあります。

この「飯盛女(めしもりおんな)」とは江戸時代の宿場で給仕や雑用を行う、現在の仲居さんのような仕事に従事した女性のこと。しかし宿場町として栄える裏で、客引きや遊女の役割もしていた側面があり、病死や自ら命を絶つ者も多かったと言われています(平均寿命は20歳程度だったのだとか)。ですがその引き取り手が現れることは少なく、投げ込み寺に捨てられ無縁仏となることが常でした。

宿場町だった藤沢には、このように切ない生涯を閉じた「飯盛女の墓」が残っており、当時の文化の一端をひっそりと現代に伝えています。

基本情報
『万福寺』
住所:藤沢市鵠沼神明3-4-37

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ライター(藤沢市)

湘南エリアの複数メディアや紙面、昭文社「まっぷるトラベルガイド」などで、記事執筆&撮影を担当。取材スポットは1000ヶ所超え。そんな取材後記や、徒然なるままのゆるゆる日暮らしを、Instagramに綴っています。ほわっとあたたかくなる「神奈川県藤沢市」の情報をお届けできたら幸いです。※毎週日曜の20時10分に、LINEを通じて1週間分の記事を「まとめてお届け (ダイジェスト配信)」しています。友だち追加すると、藤沢市の話題(特に美味しいもの情報)に困りません。

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