大谷翔平の「チーム22冠」にケチをつける気はないが、他の選手の成績は…
午前中、ツイッターのトレンドに「チーム22冠」が挙がってた。どうやら、Full-Count編集部が配信した「【MLB】大谷翔平、驚異の“チーム22冠” 32HR&11勝で席巻、米メディア驚愕「オオタニだけだ」」の記事に由来するらしい。
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)のスタッツ(とパフォーマンス)だけでなく、この記事にもケチをつける気はない。
ただ、大谷が22部門でトップを占めているのは、彼のチームメイトも要因だ。各部門のチーム2位は、以下のとおり。Full-Count編集部の記事に合わせ、9月5日時点のスタッツとした。
現時点で規定打席に達している選手は、大谷、テイラー・ウォード、ジャレッド・ウォルシュの3人。ウォードのOPSは.800未満、ウォルシュは.650未満だ。規定投球回以上は、大谷しかいない。
エンジェルスと同じア・リーグ西地区にいて、そこで首位に立っているヒューストン・アストロズの場合、打撃部門のトップには複数の選手が並び、投手部門のトップはジャスティン・バーランダーとフランバー・バルデスが分け合っている。9月5日時点の奪三振は、クリスチャン・ハビアがトップだが、6日にバルデスが追い抜いた。
ア・リーグ東地区の首位、ニューヨーク・ヤンキースも、打撃部門と投手部門のトップは、それぞれ、アーロン・ジャッジとゲリット・コールが大半を占めるものの、まったくの独占にはなっていない。
大谷が投打に活躍しても、それだけでは勝てないということが窺える。現時点における、アストロズの規定打席以上は6人、規定投球回以上は3人。ヤンキースは、6人と2人だ。
なお、ウォルシュは、今月初めに胸郭出口症候群の手術を受け、すでに今シーズンを終えているので、シーズン全体の規定打席には届かない。一方、マイク・トラウトは、ここからフル出場すれば、何とか規定打席に到達するだろう。9月5日時点の打率.275、出塁率.365、長打率.605、OPS.968は、大谷より高い数値だ。9月6日には、31本目のホームランを打った。シーズンを終えた時点では、いくつかの部門で大谷を凌いでいるかもしれない。とはいえ、夏に1ヵ月離脱しているので、スタッツ自体はかつてのトラウトと遜色なくても、素晴らしいシーズンを過ごしたとは言い難い。