ジーターが愛用して最後のサヨナラヒットも打ったバット、ルイビス・スラッガーのP72モデルも終了
ルイビス・スラッガー(日本ではルイスビル・スラッガー・ジャパン)は2014年9月24日、デレク・ジーター(ニューヨーク・ヤンキース)に敬意を表し、彼が愛用してきたP72モデルのバットを廃盤にすることを発表した。ジーターは今シーズン限りで選手生活を終える。
ルイビス・スラッガーのプレス・リリースによれば、ルイビス・スラッガーが選手を称えるためにバットのモデルを廃盤にするのは初めてだという。P72モデルはカル・リプケンJr.やロビン・ヨーントも使用したバットだ。
他にも、P72モデルを使ってきたメジャーリーガーは少なくない。ヤンキースのプレス・リリースに記されているリストには、ジョージ・フォスター、アンディ・バン・スライク、イバン・ロドリゲス、ノマー・ガルシアパーラらの他に、現在はオークランド・アスレティックスでGMを務めるビリー・ビーンの名前もある。ビーンは選手としては大成しなかったが、1980年のドラフト指名順位は全体23位。当時は期待のプロスペクトだった。
P72モデルの“引退”が発表された翌日、ジーターはP72モデルのバットでサヨナラヒットを放った。残り3試合はアウェーなので、これがキャリア最後のサヨナラヒットだ。
では、現在、P72モデルを使っている選手はどうなるのか。
ルイビス・スラッガーのプレス・リリースを読み進めていくと、プロフェッショナル・ベースボール・セールス部門のディレクターであるジェームズ・サースがこうコメントしている。「今のところ、ライル・オーバーベイやケリー・ジョンソン、何人かのマイナーリーガーがP72でスウィングしている。彼らは同じ仕様のバットをオーダーすることはできるが、それは新しい名前になるだろう」
オーバーベイは2013年をジーターのチームメイトとして過ごし、2014年はミルウォーキー・ブルワーズでプレーしている。ジョンソンは2014年にヤンキース、ボストン・レッドソックス、ボルティモア・オリオールズと渡り歩いた。2人とも、シーズン終了後にはFAとなる。37歳のオーバーベイは引退してもおかしくないが、32歳のジョンソンがバットを置くのはまだ早いだろう。たとえ、P72と刻印されたバットが――まだ手持ちは何本かあるだろうが――なくなったとしても。