『今年のベスト3に入る試合』ルヴァンカップ浦和vs横浜FM【浦和レッズ川柳試合レビュー】
■晴れてよかった秋の夜
とりあえず降り続いていた雨が昼過ぎにはあがったのにはホッとした。この季節になってくると、雨で体を冷やせば風邪ひく確率はより高い。
埼スタに着いたのは試合開始1時間前くらい。すでに客席上段まで埋まっていたマリノスサポは、やる気満々。リーグ戦もルヴァンも、取れるタイトルはみんな取るつもりで盛り上がってる。
レッズサポも、それに負けないくらいに旗を振りまくってる。
刺してくる夕日がまぶしい南側自由席。夜の試合が続いていたので、この夕日はちょっと懐かしい。
スタンバイ 秋の夕日に 赤と青
日曜夕方なので、客層は子供からお年寄りまで様々。さすがは準決勝。クラブ側の異例の呼びかけもあり、約3万人入って、南側も、選手入場のあたりでは多くの人たちが立ちあがって声援を送っていた。みんな、タイトルは取る気だ。
■1点取ってからの埼スタの雰囲気
私としては、きょうこそは小泉のゴールを見たい、と思っていたので先発に彼が名を連ねて安堵のため息。ここんところずっと、決められそうで決められなくて、泥沼に足ツッコんだ状態で、外されちゃうんじゃないかと心配してたのだ。
結果的に、きょうも小泉は無得点で、途中交代か。動きはいいんで、一点取ればハジけるんだろうけど。
試合が始まって、15分たったところで、早川がラッキーな「ごっつぁんゴール!」と思いきやオフサイドでノーゴール。オーロラビジョンでは「ゴール確認中」の表示が出るが、その時の映像が出て来ない。あれは不親切でしょ。ちゃんと見なきゃ観客も納得できない。
なぜ出ない オーロラビジョンの オフサイド
前半は0-0。どちらも容易には点が取れないような点が取れそうにないガップリ四つ。しかし、ついこの間の暑さがウソみたいに肌寒くなってきている。
それで後半に入って15分くらいのPK。あれは、向こう側のゴール前だったんで、誰がどうPKをとったのかはよくわからないが、レッズが一点取ったので良しとしよう。
そこから選手も興梠、大久保が入って、レッズが押せ押せムード。埼スタの雰囲気も「これ、いけるぞ」とガラッと変わったね。70分台の後半には次から次と惜しいシーンが連続だ。
そして87分のPK獲得。このシーンはオーロラビジョンにはっきりと映像が出て、相手DFのハンドがしっかり映っていた。そこで観客席、大爆発。ああやって、ちゃんと映像を流した上で「PK確認中」と出してくれれば、絶対喜ぶに決まっているのだ。
よく出した オーロラビジョンの ハンドかな
それにしてもアディショナルタイムの「７分」は長かった。途中、マリノスの選手が負傷してしまったこともあって、もっとのびて、気が気じゃなかった。西川のきわどいナイスセーブなんかもあったし。
まあ、勝ったのは何より。それに試合終了直前の埼スタは、今年のベスト３に入るんじゃ
ないかぐらいの盛り上がりだったし。帰りがけ、ある二人組の観客が、
「しかし、２点ともPKかよ」
「１点くらいはキレイに決めてほしかったね」
と、語り合っていたが、勝ちは勝ち。特にトーナメントは勝たなきゃ上に行けない。
PKを 決めて国立 天下取り
さ、次は国立か。チケット、ちゃんと取れるかな。
山中伊知郎
1954年生まれ。1992年に浦和に引っ越して来て、93年のJリーグ開幕時にレッズのシーズンチケットを取得。以後30年間、ずっとシーズンチケットを持ち続け、駒場、ならびに埼スタに通う。2021年より、レッズ戦を観戦した後、「川柳」を詠むという「レッズ川柳」を始める。現在、去年一年の記事をまとめた単行本『浦和レッズ川柳2022』(飯塚書店)が好評発売中。
代表を務める｢ビンボーひとり出版社｣山中企画では、８月、テレビの夢グループＣＭで、石田社長の横で「社長～！ 安くしてエ～！」の甘え声でお馴染の歌手・保科有里の『愛人!? 困っちゃう・・・』という本を出す。秋には、タブレット純とエド山口の対談本を出す予定。
11月27日(月)、東京都江戸川区のタワーホール船堀・小ホールで『ちょっと昭和なヤングたち90回スペシャル』も開催。入場料は2000円ながら、地元の江戸川区民は500円割引して1500円。
