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親が全ての要求に応じていると頑張れない子に。就学へ向けた自制の必要性と育て方

なっつせんせい保育士・ほめ育てアドバイザー

”大人が変われば子どもも変わる”を信念に発信しています、現役保育士です。

お子さんは自制ができる子ですか?

集団生活の中では、年齢が大きくなるにしたがって子どもに対する大人の人数も減り、”自分のことは自分でやる””全体にされた指示を聞き動く”ということが多くなり、少し嫌なことがあっても我慢しなければいけない場面も出てきますよね。

その際に周りと同じタイミングで動くことができなかったり、困難に直面したときに自分で課題を乗り越える力がないと、場になじめず行き渋りに繋がる可能性があります。

そこで今回は、お子さんの自制能力の必要性と育て方についてお伝えしていきます。

ここでいう自制とは

状況によって自分の欲求や気持ちを表現したり抑えたり、何かへの注意や興味を維持したり切り替えたりすることです。

これが上手くできないと、集団生活や社会に出てから困難に感じてしまうできごとが多いと言われています。今だけでなく長い目で見て何がいいのかを考えていきましょう。

”甘えさせる”と”甘やかす”は違う

愛着形成のために「抱っこ」「ハグ」などの愛情面の欲求については甘えさせてあげた方が”不安を取り除けて心が落ち着く””人を信頼し安心して自分を表現できるようになる”など良い傾向にあります。しかし、物質的な欲求「おもちゃが欲しい」「お菓子がほしい」「何かをやりたい、やめたい」などの欲求に対して制限なく、すぐにお子さんの言う通りにしてしまうのは”甘やかし”なので違います。

親や周りの大人がすぐに言うことを聞いてしまうことで、お子さんは自分でどうにかしなくても大人に言えばどうにかなってしまう王様状態に。その結果”我慢できない””待つことができない””自分の欲求が通らないと人のせいにし罰を与える””困難に直面すると嫌になってしまいやる気を失う”ようになってしまいます。

そうなると集団生活は厳しいですよね。

自制能力を育てるには

オン・オフのある行動を増やしていきましょう。

例えば、ゲームにのめり込んでしまうようであれば”一日何時間まで”もしくは”やるべきことをやってからゲームをする”など、お子さんと話し合って納得の上決めるのもいいでしょう。その際、行動をコントロールした際のメリット、できなかった際のデメリットも伝えるとなお良いです。

また、余裕があり遊びの中で取り入れるのであれば、”だるまさんが転んだ”など、相手の声をよく聞き、静と動が動作が組み合わさっている遊びをするのもいいでしょう。ルールを守る楽しさや大切さを学習したり、注意力や体と気持ちをコントロールする力が育ちます。

コントロールできた時にはしっかりそのことを褒めてあげましょう。

終わりに

幼児期の集団生活、就学してからも自制能力は必要です。

嫌なことがあっても他に選択肢があるこの時代さえ、他人と関わることは必要になってくると思います。その際にもしトラブルがあっても、しっかりと自制ができ、自分の力で乗り越えていけることができれば、生きやすくなってくることでしょう。

泣かれたり、暴れたりされてしまうとつい「もういいや」と諦めたり許してしまいたい気持ちになってしまうこともあると思います。

ですが、大人側もそこで踏みとどまり、何があってもお子さんがしっかり自分で歩んでいけるよう、考えながら接していきましょう。

保育士・ほめ育てアドバイザー

大人の関わり次第で子どもは伸びる!知識をつけたことで子どもたちとより良い関係に!その経験から、現場で実践したお子様との関係が良好になる工夫・保育現場でのリアルなエピソードをお伝えします!少しでも参考になれば嬉しいです。 保育士・幼稚園教諭・ほめ育てアドバイザー・チャイルドコーチングアドバイザー

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