大谷翔平、メジャー移籍後初の1試合3四球。トラウト離脱後は四球率が5倍増で、出塁率は4割を記録
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が、6月6日(日本時間7日)に行われたシアトル・マリナーズ戦で、メジャー移籍後自身初となる1試合3四球を記録した。
2番指名打者で先発出場した大谷は、1打席目に四球で出塁すると、2死走者2、3塁の場面で迎えた2打席目はカウント2ボール、0ストライクから申告敬遠。3打席目と4打席目は空振り三振に倒れ、5打席目にまたしても四球で歩いた。
1試合3四球はメジャー4年目、308試合目にして自身初めて。今年4月は23試合で3四球だった大谷は、5月17日以降は17試合で14四球と四球が急増している。
5月17日はエンゼルスの主砲で、メジャー最強選手のマイク・トラウトが右ふくらはぎを痛めて1打席目の後に交代した試合。トラウトは翌18日に故障者リストに入り、欠場を続けている。
2番打者の大谷の次、3番にトラウトが入ることで、相手投手は大谷との勝負を避けられず、大谷にストライクを投げる傾向が高かった。しかし、トラウト欠場後は無理に大谷と勝負をする必要がなく、大谷に長打を打たれるよりも歩かせる選択を取ることが多くなっている。
この傾向はデータを見ると明らかだ。
トラウト離脱後は、離脱前と比べて打席数が半分以下なのに四球数は倍以上に増えている。具体的には離脱前は26.33打席に1度の割合だった四球が、離脱後は4.64打席に1度と5倍以上に激増している。
ストライクゾーンを外れる球が増えたことで、打率も2分以上も下がっているが、四球が激増したために出塁率は4割を記録している。
打率.333、8本塁打、出塁率.466、OPS1.090と今季もメジャー最強打者の称号に相応しい活躍を見せていたトラウトに代わって、トラウト離脱後に大谷の後の3番打者に起用されているのがアンソニー・レンドン。
今季の年俸は3545万ドル(約38億6405万円)のトラウトに引けを取らない2750万ドル(約29億9750万円)と高額年俸を得るレンドンだが、打率.236、3本塁打、OPS.658と不振に喘いでおり、年俸に見合う働きができていない。ピンチの場面では大谷を四球で歩かせて、レンドンと勝負するのは賢い選択肢と言える。
本来ならば、打率.301、13本塁打、OPS.924のジャレッド・ウォルシュを大谷の後に打たせたいが、エンゼルスのレギュラー野手の中で左打ちなのは大谷とウォルシュの二人だけ。ジョー・マドン監督は数少ない左打者2人を続けるのは避けたいために、レンドンに3番を打たせている。
トラウトが戦列復帰まで、あと1ヶ月はかかると言われており、レンドンの成績が上がってこないようならば、今は先頭打者を務めることの多いジャスティン・アップトンの3番打者起用を試すべきだ。