創業から10年！フレンドリーな店主が営む「街の洋食屋さん」を再訪！

横手駅前で、じいじのナポリタンを食らう。

先日、私は久しぶりに一軒の洋食店を訪ねた。そう、地元住民や観光客に愛されて、今年で10年目を迎えた『食事処 じいじ亭』である。

入口にもれなく貼られたメニュー写真に、憂いの表情をした秋田出身の演歌歌手・岩本公水さんのポスター。多くの情報量で迎えてくれる『じいじ亭』だが、よく見ると前回の訪問時から暖簾の色が変わり、岩本公水さんのポスターが「憂愁海峡」から今年発売の「酔うほどに」にアップデートされていた。

そんな「街の洋食屋さん」を訪れるのは約2年ぶりだが、前回と変わらず気さくな男性店主と、親切な奥さんが迎えてくれた。店内にもウマそうなメニュー写真がズラリと並び、レジの隣には無料サービスの漬物もスタンバイ。料理を注文した後は、奥さん手作りの漬物を頬張り、その到着を待つ。これが『じいじ亭』における私のルーティーンだ。

品書き

• ボローニャ風オムライス：850円
• 200gハンバーグ：1,000円 ※古代米入りごはん付き
• 焼きカレー：980円
• チーズ焼きナポリタン：950円
• オムライスカレー：980円
• 200gハンバーグカレー：1,250円

※全品サラダ付き

自慢の洋食メニューに加えて、コラーゲン焼きやオリジナルのラーメンもラインナップされている『じいじ亭』。一番人気のハンバーグやオムライスなども気になるところだ。

そんな中、今回私が指名したのは、以前地元の新聞でも取り上げられたチーズ焼きナポリタン。そう、今日は濃厚なトマトソースとチーズが奏でる世界に、どっぷりと浸かろうじゃないか。

ココでしか出会えない味がある！『じいじ亭』のチーズ焼きナポリタンを実食！

注目のチーズ焼きナポリタンが到着。奥の厨房で「じいじ」が鼻歌を奏でながら用意してくれた噂の逸品からは、焼きチーズの香りがふわりと漂う。そしてその隙間からチラリと見えるのが、自家製のトマトソースをガッツリまとったナポリタンだ。フレッシュなサラダや、みそ汁が付いてくるのも嬉しい。

おお、これはウマいぞ。トロリと包み込む焼きチーズが、モチモチのナポリタンを見事にアシスト。この組み合わせは絶対間違いないと思っていたが、もうひとつ特筆すべきはナポリタンの味付けだ。

喫茶店などで見かけるガツンとケチャップ味も好みの私だが、『じいじ亭』のナポリタンは、トマトのナチュラルな風味を生かした爽やかな仕上がり。刻んだ人参や玉ねぎもたっぷり入っているため、心地よい甘味も感じる。

トマトの酸味と野菜の甘味、そしてこんがり焼かれたチーズが奏でる見事なアンサンブル。これは『じいじ亭』でしか出会えない味だな。そんなことを思いながら、ナポリタンを口に運び、その合間にサラダをムシャムシャ。最後にお麩が入ったみそ汁をグイっと飲み干して、今日もごちそうさま。

「また来てな」

帰り際、私にそう声をかけてくれたのは、ランチに訪れていた常連さんだ。店内に宿る和やかな空気と、心温まるファミリー感。それはきっと、この店を営む「じいじ」と奥さんの人柄によって作られているものだろう。

「久しぶりに来たな」ではなく、「久しぶりに帰ってきたな」。

『じいじ亭』は、ふとそんな風に思う駅前の洋食店だ。