懐かしい昭和の香りと溢れ出るローカル感！国道沿いの老舗ドライブインでぶらり晩ご飯！

腹減る夜、ろくドラの光に誘われて。

大仙市と横手市を繋ぐ国道13号線沿いに、一軒の食堂がある。長年に渡り、地元の方やドライバーさんに愛され続ける『ろくごうドライブイン』だ。

時刻は夜の19時。陽が落ちた国道を照らす老舗ドライブインの看板に導かれて、私の車は駐車場に吸い込まれた。今日は仕事帰りに、ぶらり途中下車。ここで晩飯タイムとしよう。

そうか、今はそういう季節だよな。入口の前に仁王立ちする「新米」の幟をチラ見しながら、私は暖簾をくぐり抜けた。グルメライターを気取りつつ実は味音痴の私だが、ひとつだけこだわっているものがある。それは、米だ。ウマい白飯に勝るものはない。それが私の持論である。

「ろくドラ」と書かれた白い暖簾の先で出会ったのは、懐かしい昭和の香りと溢れ出るローカル感、そして親切なお店の方々だ。店内はテーブル席のほか、奥には広い座敷も完備。居心地の良い古き良きドライブインという印象だ。

品書き

• ジャンボとん勝定食：1,300円
• ジャンボ焼肉定食：1,200円
• 煮込み定食：1,000円
• 勝玉定食：1,000円
• カキフライ定食：1,000円

• 中華そば：700円
• 美郷たぬ中：700円
• どらじゅうまぜそば：900円
• にぅたんたんめん：880円

定食やラーメンを中心に幅広いメニューが揃う『ろくごうドライブイン』。創業当初からのロングセラー煮込み定食や、あの『麵屋十郎兵衛』とコラボしたどらじゅうまぜそばなども気になるが、私が注目したのはジャンボとん勝&ジャンボ焼肉の名物ツートップ。隣のお父さんが食べている焼肉も超ウマそうだが、今回はジャンボとん勝定食に舌鼓といこう。

これが美郷の勝負メシ！『ろくごうドライブイン』のジャンボとん勝を実食！

注目のジャンボとん勝定食が到着。たっぷりのキャベツの上に鎮座するボリューム満点のとんかつに、ホカホカの白飯&味噌汁。そうそう、これだ。今日はこいつらに会いたかったのだ。

さっそく目の前のとんかつ……じゃなくてとん勝に、ソースの雨を降らせて口に運ぶ。そして、その勢いで頬張るのはもちろん新米のあきたこまちだ。サクサクのとん勝にピチピチのお米。ふたつの至福を同時に噛みしめつつ、隙を見てきゅうりのお漬物をポリポリ。この老舗食堂ならではの家庭的な雰囲気も私好みだ。

ふと奥の座敷を見ると、ドデカく「新米」と書かれたタペストリーと目が合った。地元の美味しいお米を存分に味わってほしい。老舗食堂のそんなメッセージを胸にカツと白飯を交互に食らい、その合間にシャキシャキのキャベツ山を攻略し、最後にネギと油揚げたっぷりの味噌汁をグイっと。今日の晩飯、私の大勝利だ。

広々とした空間に豊富なメニュー、そして縦横無尽に飛び交うネイティブな秋田弁。秋田県南の国道沿いにあるドライブインは、今年で創業から47年目を迎えた。

そんな歴史と哀愁を重ねた「ろくドラ」で出会った、美郷の勝負メシ。国道13号線を再び車で走りながら、今夜の私はどこか満足顔だ。