Yahoo!ニュース

低価格と美味しさの両方を併せ持つ日常食としての博多ラーメン〈地元民を魅了する一杯320円の破格値〉

RAMEN ANTENNAラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺
ニンニクチップ・マー油・煮玉子・きくらげ付「ニンニクコク味ラーメン」は480円

1998年、最初の店舗を福岡県福岡市南区の「大楠」に開業して以来、今年で26年目を迎えた〈博多ラーメン膳〉。自身が初めて訪れたのは開業まもない頃で、値段の安さもさることながら、とにかく豚骨ラーメンの美味しさに驚かされた記憶が残っている。すぐ近くには全国区になる前の「一蘭 那の川店」があり福岡市内で人気を博していて、当時通勤路の途中だったことから仕事終わりや飲み会のシメにどちらかのお店に立ち寄るということを繰り返していた。

その〈博多ラーメン膳〉の1号店が日赤通りの道路拡張工事のため一旦閉店。2007年に小笹へ移転し〈博多ラーメン膳 小笹店〉として再開業した頃には立地的なこともあり足がやや遠のいていたけれど、その後の2009年頃には福岡市の中心街「天神」エリアに開業し都心部に初進出。さらに天神に隣接する「大名」エリアにも店舗があった時期もあり、その頃はどちらのお店にもよく通っていた。近年は天神の再開発の影響などもあり、それらの店舗は無くなったものの、ここ最近は再び懐かしさを求めて〈博多ラーメン膳 小笹店〉に車で訪れるようになった。

この日は三連休最終日の朝10時の開店前

少し早めの開店時間がありがたい朝10時。開店5分ほど前に到着すると地元の方らしい人たちが歩いて入口に並びはじめる。暖簾はすでに掛かっていて「営業中」の木の看板が出ているものの入口はまだ閉まっている様子。

その後は車で訪れる方々で専用駐車場が満車寸前になると同時に10時の開店を迎えた。店内に入って左手にある券売機での選択はラーメンメニューの3番手に位置する「ニンニクコク味ラーメン」480円を発券。

カウンターに座る前にスタッフの方に食券を手渡し麺の硬さは「カタ」で注文。隣に座られていたタクシードライバーさんに倣って、あらかじめガーリックプレスと生ニンニクをセルフで準備し、カウンター席に座って待つことしばし。

贅沢な逸品なのに500円以下のバグった価格

待つこと5分ほどで配膳された「ニンニクコク味ラーメン」は、まず〈博多ラーメン膳〉こだわりの本格的な豚骨スープで、安心・安定の美味しさがベースにある。

しっかりと豚骨を感じながらも、まろやかな味わいと風味。合わせる麺は小麦の美味しさを最大限に引き出した歯応えのある中細のストレート麺でスープとの相性も抜群にいい。カエシやチャーシューも地元の人たちに受け入れやすい味付けに仕上がっている逸品。

そのベーシックな一杯(320円)に「フライドガーリック」と「自家製マー油」、さらに「煮たまご」と「きくらげ具」がデフォルトで付いているのに、わずかプラス160円の「480円」というバグった設定価格になっている不思議。途中からそれらとともに予め用意していた「ニンニク」も搾ってさらに味と香りを増強するとワンコイン以下とは到底思えない贅沢な逸品に。とても美味しくいただきました。

経営は、福岡県内の最安値で(自身も大好きな)「290円の博多ラーメン」を提供する「博多ラーメンはかたや」も運営している「昭和食品工業株式会社」さん。福岡市内近郊を中心に、博多ラーメンはかたや、博多ラーメン膳をはじめ、釜揚げうどん小麦冶、うどん黒田藩などのチェーン店を展開。どのお店も地元の人たちには身近な存在で馴染み深い「安くて旨い人気のお店」ばかり。現在もその価格を維持しながら地元の人たちに美味しいラーメンやうどんの麺類を提供し多くの方から支持され続けている。

市内3番目の安さ「おいしいラーメン320円」

最もベーシックなメニューになる「おいしいラーメン320円」。福岡市内では同系列の「博多ラーメンはかたや」の「博多ラーメン290円」、一九ラーメン老司店の系列「18ラーメン」の「ラーメン310円」に次ぐ3番目。

日常食としても、小腹の空いた時のおやつとしても、気軽にいつでも食べられる「博多ラーメン」を提供。それが〈博多ラーメン膳〉のオープン以来守り続けている『どんな時代でも気軽に安心して食べられる一杯でありたい』という想いから。

リーズナブルなこの価格は他店の追随を許さない圧倒的な強みになっていると同時に、それ以上の企業努力によるところが大きいのではないだろうか。まだ未食という方は、機会がありましたらぜひお試しください。

博多ラーメン膳 小笹店

住所  :福岡県福岡市中央区小笹3丁目5-18[地図
営業時間:10時00分〜21時00分(O.S.20時45分)
店休日 :不定休 ※要確認
駐車場 :専用駐車場あり

ラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡の片隅で日常食としてのラーメンを啜り続け、日々頭の中でグルグルとラーメンが廻っています。一日一麺、週間9麺、毎年450麺ほどを食べています。福岡の地元民が日々食べているラーメンをできるだけ多くの方に知っていただきたいという想いから肩肘張らない感度緩めな『ラーメンアンテナ』をお届けしています。少しでも福岡での麺活の参考になれば幸いです。〈 Horii Koji 〉

RAMEN ANTENNAの最近の記事