ゴアテックスのレインウエアーに激安防水スプレーを使ってみた【検証】低コストなお手入れ術
レインウエアには透湿防水素材の最高峰「ゴアテックス」が使われているものがあります。
素晴らしい防水性能ですが、とにかく高価ですよね。
そして、メインテナンスする時はクリーニングに出したり専用の洗剤などで洗濯をするのが奨励とされています。
メインテナンス費用だけで、安い透湿防水素材のレインウエアが一着買えてしまうほど。
そこで、激安防水スプレーを使ってゴアのレインウエアをメインテナンスすると性能はどうなるかを実験してみました。
この記事では年季の入ったゴアテックスのレインウエアーを激安防水スプレーで復活させる方法を紹介します。
レインウエア
さすがに購入して間もないゴアテックス製のレインウエアを試す勇気はありません。
なので、着古したレインウエアで検証してみます。
このウエアは表面生地の撥水性能が落ちて、内部の湿気を外に放出できなくなっていました。
こうなると透湿防水素材は機能を発揮できません。
洗濯
まずはレインウェアを洗濯します。
洗濯する時は、ゴアテックスの表面生地を傷をつけないために洗濯ネットに入れます。
その際、マジックテープ類はしっかりと閉じておきます。
何故かと言うと、洗濯中にマジックテープのカギ爪がウエアの表面生地を傷つけてしまう恐れがあるからです。
そして、使用する洗剤は液体の「中性洗剤」です。
ゴアテックスの生地にダメージを与える恐れがある柔軟剤や漂白剤が入っていない中性洗剤を使う方が良いです。
そして、洗剤の溶け残りがあると生地にダメージを与えてしまうので液体を使い「すすぎ」は一回多く行います。
あと、生地にダメージを与える「脱水機能」も使いません。
乾燥
洗濯が終わったら日陰で乾燥させます。
ナイロン素材は紫外線で劣化しやすいですからね。
防水スプレー
防水スプレーには大きく分けて「フッ素系」と「シリコン系」の2種類があります。
ゴアテックスは透湿防水素材なので、通気性を損なわないフッ素系を使います。
間違ってシリコン系を使ってしまうと生地の表面にシリコン樹脂が皮膜を作ってしまい、透湿性能が失われてしまいますのでご注意下さい。
今回、ゴアテックスのメインテナンスに使用する防水スプレーは「LOCTITE 超強力防水スプレー」です。
420mlの大容量なので、これ一本で一着分が防水できます。
500円~700円台で販売されているのでリーズナブルです。
塗布による変色
防水スプレーを吹き付ける時は換気の良い場所で行います。
防水液が透明なので分かりにくいですが、ムラにならないようにスプレーします。
スプレーの塗布部分と未塗布部分を比較してみます。
防水液を塗布した部分は若干色が濃くなっていますが、それほど気になりません。
特に擦れる事が多い、裾まわりと袖まわりを重点的にスプレーしました。
熱処理
ウエアが乾燥した後は熱処理を行います。
生地に熱を加える事で撥水性能が蘇るのです。
乾燥機があれば簡単にできますが、無い場合はドライヤーを使います。
生地から10センチほど離してウエア全体にドライヤーで熱をかけました。
生地に熱風を当てた後は、触って温度を確認すると良いでしょう。
大雨の中を歩く
梅雨に入ったので、大雨の中を一時間ほど歩き回ってみました。
雨粒が面白いほど転がり落ちています。
ズボンの方も問題なしですね。
ちなみにシューズもゴアテックスなので足元も濡れません。
最後に
安い防水スプレーで効果があるなら、定期的に洗濯・熱処理・撥水手入れをしてもお財布に優しいと思います。
ただ、他のゴアのウエアでは色落ちや性能に不具合が出る可能性もあります。
もし防水性能が落ちてしまってお蔵入りになっているゴアのウエアがあれば、試してみる価値はあるでしょう。
ご参考までに。