台湾総統選挙、トップ候補に第2位が追い上げか?
来年1月に迫った台湾総統選挙で、現地有力紙はトップと2位の候補の支持率の差が迫っているという最新の世論調査の結果を掲載した。支持率31%でトップは現与党、民進党の総統・副総統候補、第2位は最大野党、国民党の候補で29%と追い上げを見せている。
台湾総統選挙は来年1月13日に投開票日を迎える。総統と副総統の候補として、与党の民進党からは現副総統の頼清徳と駐米代表の蕭美琴、最大野党の国民党からは新北市長の侯友宜と著名キャスターの趙少康、野党第2党の民衆党からは同党主席の柯文哲と実業家の呉欣盈の各氏が出馬している。
台湾の有力新聞「聯合報」が28日付の紙面に掲載した最新世論調査によれば、支持率でトップは民進党の頼・蕭ペアで31%、2位は国民党の侯・趙ペアで29%、3位は民衆党の柯・呉ペアで21%。
総統選挙をめぐる各種の世論調査では、これまで一貫して与党、民進党の頼氏がトップを走ってきた。政権打倒を目指し国民党と民衆党が候補を1本化して対抗する試みも模索されたが結局は破綻、11月24日にそれぞれが独自の総統・副総統を立てる三つどもえの構図が固まった。
聯合報の9月の世論調査では、支持率30%の頼氏に対し国民党の侯氏20%と水を開けられていた。三つどもえの構図が固まった後の今回の世論調査では、トップの頼・蕭ペアに対し侯・趙ペアが支持率の差を大幅に縮めた。その理由として副総統の候補に人気キャスターの趙氏が選ばれたことの貢献が大きく、国民党支持者の支持が収斂したことや中立の立場の人の支持が集まったと分析している。
また20代、30代に最も支持されているのは第2野党、民衆党の柯・呉ペアであることも分かった。20〜39歳の支持率を見ると、民衆党の柯・呉ペアが41%でトップ。頼・蕭ペアの28%を上回る。一方、40歳以上の支持率では、国民党の侯・趙ペアが頼・蕭ペアを僅かに上回った。
政権交代を望み民衆党を支持してきた人たちが、今後、国民党候補の支持に回る可能性もあり、混戦も予想される。