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「嵐」“櫻葉”結婚!レギュラー番組でのお祝いにファン賛否

山田美保子放送作家・コラムニスト・マーケティングアドバイザー
(写真:アフロ)

 「男性アイドルやイケメン俳優に熱愛報道・結婚報道があれば、どうしたって一定人数の女性ファンは減る」とは某芸能プロダクション幹部の弁である。

 さて、9月28日の衝撃発表直後、SNSで「2回に分けて知るよりも1回で済んだからショックが少なかった」「同時発表なんて、どれだけ仲がいいのかと、ほっこりした」などと言われた、“国民的アイドル”「嵐」の櫻井翔と相葉雅紀のW結婚報告。ファンの皆さんの“本当のところ”は、どうなのだろうか?

「ありがとう」=“担降り”?

 過去には結婚で、囲み会見や記者会見を行った先輩もいれば、コンサート会場で直接ファンに伝えた先輩もいた。

 それに対し、「ありがとう」と感謝したファンの真意は、「いままで、ありがとう」=いわゆる“担降り”(応援していたアイドルのファンをやめること)を意味する…と分析した関係者もいたものだ。

 ステージ上で結婚が発表された場合、会場の大部分からは拍手と「おめでとう」の声が上がる。しかし、当該アーティストのファンは号泣していた…とも聞く。

 嵐は現在、活動を休止しているのでファンを前にしての直接の報告は叶わない。

 だが、櫻井も相葉も、メインを務めるレギュラー番組が多数あるため、収録の場合はテロップで祝福コメントが流れたり、『I LOVE みんなのどうぶつ園』(日本テレビ系)のように急きょ、DAIGOと桝太一アナを呼び、相葉への祝福シーンを差し込んだりした番組もあった。

 また『news zero』(同)での有働由美子キャスターの櫻井への「言ってよ~」や、『1億3000万人のSHOWチャンネル』(同)で羽鳥慎一が「(結婚)発表の1時間前まで高跳びしていたんですから」と明かしたことが、ネットニュースで大きく取り上げられたものだ。

 こうした番組に対して、「(結婚したという事実を)蒸し返さないでほしい」という意見や、はしゃぐ共演者を批判したSNSの声を拾って記事化したネットニュースが相次いだ。複雑なファンの思いに寄り添ったのだろう。

1回はお祝いさせて…

 が、放送作家という仕事柄、レギュラー陣の結婚を番組で取り上げるのは「当たり前」で、「1回は許してほしい」と思う。

 過去に、某人気男性アイドルがMCをしている番組の構成を担当していた際、“結婚セレモニー”をやったことがある。もちろん彼の所属事務所に許可をとり、「直後の」「1回だけ」という条件で、やらせてもらえたのだ。

 共演者全員分の花束を用意し、順番に渡してもらい、その中の1人から“お手紙”を渡すという構成で、その文面を私が書いた(苦笑)。バラエティ番組ゆえ、このような“軽いノリ”で祝わせてもらったのだ。

 収録番組だったうえ、今のようにSNSが盛んではなかった頃だったので、彼のファンがどんな反応をしていたのか正確につかめはしない。だが、“お祝い”は本当にその1回限りで、その後、番組内で「結婚」とか「妻が」といったワードが彼の口から出ることも一切なかった。

 “櫻葉”の“結婚いじり”についても、この先、“引っ張る”可能性はゼロだろう。そして櫻井と相葉の2人にも、結婚について言及するつもりが「ない」ことが、このたび分かった。

結婚について“聞かないで光線”?

 相葉は3年ぶりの連続主演ドラマ「金曜ナイトドラマ『和田家の男たち』」(テレビ朝日系)が10月22日にスタート。番宣のため多くのインタビューに応じているが、結婚の話は一切していない。

 相葉にインタビューした記者の1人は、「特に事務所から何か言われたわけではありませんが、相葉さん本人から“聞かないで光線”が出ていた気がして、結婚については、ついに聞けなかった」と振り返った。

 ただ、18日に行われた同ドラマの制作発表は結婚以降初の公の場とあって、司会者や共演者から祝福されると恐縮しつつ、「ありがとうございます。これからも応援していただけるように精いっぱい頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します」と頭を下げてあいさつした。

 一方の櫻井は、毎月15日に更新される『オトノハ』(ジャニーズ公式携帯サイト・Johnny’s web内での個人連載)では、まったく結婚について触れなかった。そのため、ファンの皆さんからは様々な声が上がっている。

 「番組では、あんなに共演者と、はしゃいでいたのに」「ファンと向き合える場所では何も言わないんだ…」と思いは複雑だ。

 とはいえ、結婚ネタをスルーすることで、アイドル道を貫く姿勢をみせた櫻井への称賛の声が上がっていることも事実である。

まったく触れないのも不自然!?

 冒頭に記したように、一定数の女性ファンは減っているかもしれないが、本人たちや事務所はもちろん、これまでと変わらず、いや、これまで以上に応援してほしいと思っているに決まっている。そして、私がかつて担当番組で経験したように、彼らのレギュラー番組スタッフは、ルールに則(のっと)って、今後は結婚ネタに触れることはないだろう。

 ただ、ファン以外の視聴者のことを考えれば、「全く触れないというのは、さすがに不自然」「たとえ1回でも、番組内で、共演者そろってお祝いしたい」と思う気持ちも理解していただければ幸いだ。

 繰り返しになるが、櫻井翔も相葉雅紀もアイドルを貫く。この自覚…、すごいことだ。“担降り”する必要はないように思う。

放送作家・コラムニスト・マーケティングアドバイザー

1957年、東京生まれ。初等部から16年間、青山学院に学ぶ。青山学院大学文学部日本文学科卒業後、TBSラジオ954キャスタードライバー、リポーターを経て、放送作家・コラムニストになる。日本テレビ系「踊る!さんま御殿!!」、フジテレビ系「ノンストップ!」などの構成のほか、「女性セブン」「サンデー毎日」「デイリースポーツ」「日経MJ」「sippo」「25ans」などでコラムを連載。「アップ!」(名古屋テレビ)などに、コメンテーターとしてレギュラー出演している。

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