セカンドキャリアなんて言葉はいらない!元サッカー日本代表の石川直宏氏も受講、アスリート教育が描く未来
「セカンドキャリア」という言葉は不要!アスリート特化型の教育プログラムが描く未来地図とは?
勝利を求め脚光を浴びる。
輝かしい現役時代とは裏腹に現役が終わった後の次の人生に悩む元アスリートたちの「セカンドキャリア」問題は、想像以上に深刻である。
2021年に行われた現役若手プロ野球選手への「セカンドキャリア」に関するアンケートでは、実に回答者の66.1%が引退後の進路に対して不安を抱えているという現状が明らかとなった。待遇や環境など最も恵まれているといわれるプロ野球ですら、この現状なのである。
そんなアスリートたちの現役後の人生を支援しようと立ち上がったのが、『Athletes Business United(以下、ABU)』である。ABUは日本初のアスリートに特化した教育プログラムとして2020年に発足、アスリートに向けた講習や就職支援に全力を注いできた。
しかし、ABUはアスリートのセカンドキャリアが謳われる現在の日本で「セカンドキャリアという言葉がアスリートに使われない世界を創造する」というビジョンを掲げている。それはなぜなのだろうか?
今回はABUの代表である中田仁之氏、ABUの現役受講生である元サッカー日本代表の石川 直宏氏にインタビューした。なぜセカンドキャリアという言葉を嫌うのか?引退後のアスリートたちが能力を活かし、世の中で活躍していくために本当は何が必要なのか?また、ABUが担う役割は何なのかをまさに講義後のお二人にお話を聞いた。
(*記事中の撮影・画像提供は上記含めすべてキムラ アツシ氏)
アスリートが社会で活躍できるように支援する教育プログラム
ー自分の周囲でも話題になっていますが、アスリートが社会で活躍できるように支援する『Athletes Business United』を始めるに至った経緯、まずこれを教えていただけますか。
中田 きっかけは6年前です。知人を通じて、ある若者を紹介されたことでした。
青年は元甲子園球児で、大学にもスポーツ推薦で入学したものの野球部のレベルに追いつくことができず、猛練習の末に故障して野球ができなくなってしまったのです。野球部での挫折によって大学を辞めてアルバイトをして暮らしていたところ、たまたま紹介を受けた私に、彼はこう言い放ちました。
「僕の人生は20歳がピークだった」
私はこう答えました。
「野球のピークは20歳だったかもしれないけれど、人生のピークはもっと先だ」
この出会いがきっかけで、彼にビジネスの知識や社会で役立つスキルを教えて就職活動を手伝うことを決めました。ところが、いざ始めてみると元々は野球部の厳しい練習に耐えてきたからか、知識の吸収も速くメキメキと成長して、あっという間に就職先が決定したのです。まず、そのスピード感に驚きましたね。
そして彼から、こうも言われたのです。「僕みたいに未来が見えなくなったアスリートがいっぱいいると思いますから、彼らを救ってもらえませんか?」と。これがABUを立ち上げるに至った大きなきっかけになりましたね。
ーそこからどのように動かれたのですか?
中田 まず、日本のアスリートの「セカンドキャリア」と呼ばれる現状などについて調べました。すると、ほとんど職業斡旋企業を通じてしかアスリートが就職する手立てがないことが判明したのです。
しかも、職業斡旋企業を通じて入社したアスリートはその後3年以内に会社を辞めてしまうケースが多い。転職できたとしても明らかにキャリアダウンをしている。一体何故こうなってしまうのかと。
アスリートはせっかくの素晴らしい資質を持っている。それにもかかわらず、企業とのマッチングがうまくいっていないことで、能力を活かす、あるいは発揮することができていないと痛切に感じました。
一方で、人材不足で悩んでいる企業が多いということは職業柄知っていたので、それならアスリートが今までの経験や能力を活かして社会で活躍できるように育成していく、就職支援の一歩手前である新しい教育機関をつくることを決意したのです。
また、アスリートも就職を望む者もいれば起業したい者や指導者になりたい者など一人ひとりキャリアビジョンが違います。私は中小企業診断士でもあり、創業支援なども数多く手掛けてきたことからも「アスリートが学びを通して自身の価値を高める場所」という教育機関の設立に至りました。
ー実際に立ち上げたのは、いつごろですか?
中田 ABUの前身である日本営業大学は2020年5月に設立しました。当初は3ヶ月の期間で20科目ほどのカリキュラムから好きな科目を選べる仕組みにしました。
いよいよ開校しようというときに、ちょうどコロナ禍に直面したのですべての授業をオンラインに切り替え、定員も8名に絞って少人数制で進めることに。2期目まで定員を8名にとどめ、3期目になってから人数制限を撤廃したといった流れなのです。
現在は全30科目から好きな科目を選ぶことができ、各科目のスペシャリストである30名の講師から学ぶことができます。授業は1回90分でオンラインのみ、5ヶ月間に渡って学んでいただきます。今回で7期目を迎え、2022年11月21日から8期目がスタートする予定でおります。
ーそのなかで、日本代表・FC東京でサッカー選手として活躍し、今も多くのサポーターに愛されている石川さんと知り合った経緯について教えてください。
中田 石川さんとはABU5期の受講生である官野一彦さんを通じて知り合いました。官野さんはリオデジャネイロパラリンピックで銅メダルを獲った車椅子ラグビーのアスリートで、現在は競技を変えて、車椅子の自転車「パラサイクリング」という競技でパリのパラリンピックを目指しています。
ー石川さんにうかがいますが、官野さんとは以前から知り合いだったのでしょうか?
石川 パラリンピック競技のイベントで、初めて官野さんと知り合いました。僕はそのイベントで官野さんのことを知ったのですが、官野さんは以前から僕のことをよく知ってくれていたようです。
同い年、しかも同じサーフィン好きということですぐに意気投合しましたね。交友関係の広い官野さんが開いてくれた食事会に参加した時、中田さんと出会ったのです。
中田 食事会の時に石川さんとお会いして、第一印象から凄くいい方だなという印象でした。これをきっかけに石川さんのネットニュースなどを拝見して、ぜひゆくゆくはABUで受講生ではなく講師をしてもらいたいと考えるようになったのです。
ただ、まずは石川さん自身の強みを理解し整理するきっかけとしてABUを受講していただくことになったというのが、当時の流れでした。
ー石川さんが受講をした決め手は何だったのでしょうか?
石川 ちょうど自分が今までやってきたことから未来に繋がるような「武器」を見つけたいと真剣に考えていたことが、最大の決め手です。僕自身、引退してから5年が経って、今後どうやって自分が体験・経験してきた知識やスキルを社会に還元できる形に変えていくか?が最大の課題で、ずっとこのテーマで考えていたんです。
そんな時に中田さんが運営されている『講師になるためのコンテンツ講座』についてご紹介いただきました。僕は講演会での登壇などはあったものの、講師としてアスリートに伝えるというスキルはまったく持っていなかったので、ぜひ学んでみたいという気持ちになったんです。
講師としてアスリートに伝えていく、いずれそれを形を変えて子どもたちやビジネスパーソンにも発信していけたらと考えていたため、自分の武器をつくるためにも受講を決めたというわけです。
中田 講演をできるアスリートは多いのですが、講師ができるアスリートは非常に稀なんです。これが似て非なるものです。
理由は、コンテンツがないからです。人々に自分の考えを伝え、受け取ってもらい、なにか返ってきたら、こちらからもフィードバックをする。この一連の流れをできるようになる必要があります。
講師は受講してくれた方の成長にコミットする必要があります。
多くの人々を惹きつけ、講師としての研修ができるような自分だけのコンテンツをつくってもらうため『講師になるためのコンテンツ講座』も立ち上げました。
ー石川さんは実際に受講してみて、いかがでしたでしょうか。
石川 最初の授業でした。1分間で自己紹介をするという内容の講義を受けたのですが、その初回からすでに衝撃でした、本当に。短時間でいかに人々を惹きつけ、内容をしっかりと聞いてもらうため、必要な下準備などの必要性も細かく知ることができました。
僕も含めてアスリートは熱い気持ちを持っている人は多いのですが、気持ちを表現し共感してもらうために、伝える技術が必要なのです。今までも講演会を通じて、自分の伝えたいことを軸に話し方をブラッシュアップしてきたのですが、勉強法もすべてオリジナルだったのでもっと早くに学んでおきたかったと振り返ってみて感じています。
ABUでは適切な学び方から教えてもらうことができ、フィードバックももらえるので、ただ独学で学ぶよりずっと成長を実感できたんです。これは本当大きいですよね。
ーお話をうかがっていて、引退後だけではなく現役時代からの学びも重要だと感じましたが。
中田 おっしゃる通りですね。できれば現役時代から学んでほしい。いや、本当にそうしてほしいと願ってます。ABUはそのための場でもあると考えています。引退してから学ぶというより現役時代から学ぶ習慣をしっかり身につけ、「現役選手としての特別な価値、そして自身の人間的価値に気づき、高めていく」、これこそが大事なのです。
アスリートの「非認知能力」が、今の社会で求められている
ー社会で活躍できるアスリートならではの能力は何だとお考えですか?
中田 石川さんが言っていた「共感される力」も含めた「非認知能力」がアスリートが持っている素晴らしい武器の1つだと考えています。
非認知能力は認知能力の逆で、誠実さや物事をやり抜く忍耐力、人に好感を持たれるコミュニケーション力など数値化することのできない能力なのです。そういった能力は、ある意味で学歴や職歴よりも社会で非常に役に立つものです。経済産業省が提唱している「社会人基礎力」(前に踏み出す力・考え抜く力・チームで働く力)はどれも非認知能力が大きく影響していて、アスリートはこの非認知能力が抜群に高いのです。
ーABUの教育では、非認知能力も重視しているのでしょうか?
中田 そうですね。私はスポーツに打ち込んできた人間は非認知能力を含めて必ずその力を活かして、社会で活躍できると信じています。
現役時代の競技の上手い下手は社会では関係ありません。競技を続ける過程で積み上げてきた努力、大きな壁を乗り越える力、熱い気持ちなどすべての経験がアスリートたちにとって人生の宝物なのです。その力を礎にして、アスリートたちの武器をどうつくっていくかが私の教育への信念になっています。
ー実際に教育するうえで、こだわっている部分はなんですか?
中田 講師陣のコミュニケーションや熱量が大事だと改めて感じています。講師の多くは開校前から一緒にABUを立ち上げてきた同志であり仲間です。我々講師陣の想い、アスリートを応援したいという想いとアスリートをリスペクトする姿勢が重要なのです。
現在、ABUには約30人の講師が在籍しているのですが、各科目の最低受講人数を3人に設定しています。講師陣も受講生が定員に満たなければ授業ができなくなるため、内容や受講生への対応を日々ブラッシュアップしており、最高の学びをいつも提供できるような環境づくりに務めています。
オンラインだと受講生たちも「あとで録画を観ればいい」と考え、授業に参加する頻度が落ちてしまうことも想定されるため、積極的に参加してもらうためには何が必要だろうと講師ミーティングで話し合ったりしながら各講師たちが試行錯誤を重ねています。こちらは受講体験をしてもらうと、いろいろ分かっていただけると思います。
ー次の8期からは石川さんも講師として講義されるそうですね。
石川 そうなんです、自分のなかでもかなり大きな挑戦だと思っています。まだ、仮のタイトルなのですが「心の矢印革命」や「ビジョン語り」をテーマに授業を行っていきたいと考えてます。
アスリートとして生きてきたなかで培った非認知能力の価値についてお伝えすることで、将来に対して悩みを持っているアスリートたちに、スポーツに打ち込むことの重要性について改めて知ってもらいたい。
また、自分を分析し知ることで、自らのビジョンをより明確にして、自分を楽しませてワクワクしながら、ビジョンに向けてどう計画を組み立てていくかについて。そのあたりを受講生の皆さんにお伝えできればと考えています。
ビジョンは自分の成長段階に応じてどんどん変化していってもいいんです。自分とは何なのか、どうやって生きていきたいのか、どんな自分で在りたいか、それらを成果・結果だけにとらわれず整理できる成熟したアスリートを増やしていけたらと願ってます。
中田仁之が「セカンドキャリア」という言葉を嫌う理由とは?
ー中田さんが「セカンドキャリアという言葉は間違っている」と発言されていたのが印象に残りました。その真意について教えてください。
中田 セカンドキャリアとは、もともと人事用語なのです。60歳で定年を迎えた方が、それからの人生を考えるための言葉だったはずが、いつの間にかアスリートの引退後に使われるようになりました。
しかし、セカンドキャリアという言葉が当たり前に使われるようになってしまったことで、まるでアスリートは引退後にまったくのゼロの状態に戻って、第二の人生、新たな仕事を探さなければならないという誤ったイメージが定着してしまいました。
私はこのイメージこそを壊したいと思っています。たった一度しかない人生のなかでアスリートでいられる期間は短く、その後も長いキャリアは続いていくわけです。人生に第一も第二もない、綿々と続くものですよね。アスリートでなくなった後もスポーツで培った力を活かしてほしいのです。ですから、私はセカンドキャリアという言葉を使わず「ネクストキャリア」「次の一歩」という表現を使っています。
ー将来に不安を感じるアスリートも多いと聞きますが。
中田 2021年に行われた現役若手プロ野球選手への「セカンドキャリアに関するアンケート」の結果では、アスリートの66.1%が「引退後の将来が不安」、特に「進路」に対する不安が大きいと回答しています。それだけ深刻な問題となっています。
*資料参照:『2021年 現役若手プロ野球選手への「セカンドキャリア」に関するアンケート結果 』
石川 Jリーガーとして活躍しているアスリートも同じような状況だと思います。むしろ、僕の肌感覚ではそれよりも高い割合で不安を感じているかもしれない。
不安を抱えないために重要なのは、自分の関わっている競技以外のコミュニティとも積極的に関わっていくことです。僕自身、引退後から社会で生きていけるように学びはじめましたが、現役時代からいろいろなコミュニティと関わりを持つことでポジティブな刺激を受けてきました。また、競技と関わりのないコミュニティに参加することで、フラットな関係性で対話ができるため、学びや気づきも多かったのです。
他の世界に目を向けず競技の世界だけで生きてしまうと、例えば大きなケガをして試合に出られなくなってしまった時など、ただただ一人で苦しむだけになってしまいます。そうではなく、一度競技から離れて自分を客観視できる環境を持っておくこと、これこそが新しい学びや刺激となり、結果的に競技面でも成長・成熟に繋がっていくと思っています。
けれども、そういう場所をつくるのは思っている以上に難しい。そんな時にABUがサードプレイス的な役割を担ってくれると思います。
中田 アスリートの悪い癖として、サッカーならサッカー、野球なら野球と共通言語の通じる人としか付き合わなくなってしまう場合が圧倒的に多い。広いように見えて、実はとても狭い世界で生きているアスリートが多いのです。また、引退後について相談できる環境がなく、得られる情報も限定的なものしかないというのが現実です。
ABUの前進である日本営業大学の時代から受講してくれてる後藤三知さんという女子プロサッカー選手がいらっしゃるのですが、彼女はスペインから帰国した後に膝のケガで試合に出られなくなってしまいました。そんな時期にABUにいたことでサッカーではない業界のアスリートにたくさん関われたこと、ビジネス界で活躍されている様々な方と出会えたことが、とても支えになったと語ってくれた事があります。
1番苦しいときに何でも相談できる環境があったことで乗り越えられたという話を聞いた時は本当に嬉しかったですし、まさにそういう場所をつくりたいのです。
人生は死ぬまで学び。現役アスリートが今すぐ取り組むべきこと
ーアスリートが引退後を不安に感じずに競技に専念するためには、現役時代からどのような行動を取ってほしいとお考えですか?
中田 先ほどのお話にも通じますが、やはり現役時代から競技以外の人脈を作っていってほしいですね。他の競技でもビジネスでもいいので、さまざまな価値観を持った人に一人でも多く接して、視野を広げ、直感を磨いてほしいです。
それに付随して、自分の興味関心のあることを学ぶという習慣は早くからつけておくべきかと思います。「人生は死ぬまで学び」、学校の勉強のようにただ知識量を増やすのではなく、得た知識を実際の行動に繋げて、アウトプットする練習が絶対に必要です。
もちろん、選手には競技に集中し、トップを追い求めてもらいたいです。だからといって24時間365日スポーツずくめというのも違います。週に1時間でも2時間でもいいので、自分の将来のために学ぶという自己投資は絶対にしたほうがいいと、現役選手にも常に伝えています。
ーABUに現役のアスリートたちが多数在籍している理由はそこにあるのでしょうか?
中田 はい、そう思います。また、アスリートから将来の不安を無くすために、就職支援も工夫をしています。
現在、1期生から7期生の中から20名以上の受講生がABUを通じて就職を実現していますが、入社後の離職率はゼロなのです。理由として、アスリートを採用したい企業の方々に会員企業となってもらい、年会費をいただくことで適したアスリートとのマッチングを促進するというコミュニティの仕組みがあるのです。
「ドラフト会議」という我々が独自で行っている就職支援活動では、まずアスリートが会員企業に自己PRをして、次に企業側からも企業PRを行ってもらいます。お互いに入社したい、面接したいという合意が取れた時点から採用に進むので、適切でないマッチングが起こりづらい仕組みになっているのです。
すでに会員企業も100社を超えており、アスリート側も自分の希望する職種に就きやすい環境を整えられるように日々尽力しています。
5年後にIPOを目指す。アスリートのネクストキャリアの第一人者へ
ーABUの今後のビジョンはいかがでしょうか。
中田 私は5年後に、このABUを上場させたいと考えています。それは私自身が資産を得たいからではなく、アスリートのネクストキャリアの第一人者になることで、学んでくれている受講生たちに社会的信頼を得てほしい、またこの仕組みを永続的に発展させていきたいと真剣に考えているからです。
学ぶことによって活躍するアスリートたちを増やすべく、まずは上場に向けて100人のアスリート社長を輩出する計画をしています。ABU内で起業に関する授業もおこなっており、海外のように経営者として成功するアスリートをたくさん輩出したいと考えてます。
ー最後に石川さんから受講生として、中田さんから学長としてメッセージをお願いします。
石川 ABUではもともと熱い気持ちを持っている人はさらに熱く、熱が足りないという人は焚き付けられるような気持ちが湧き上がる環境が整っています。
また、マイナー・メジャーや個人・団体に関わらずさまざまな競技のアスリートたちと、年齢や性別関係なく、フラットに関係性をつくれる貴重な機会となるはずです。将来に対して少しでも不安に感じているアスリートは、学びたい意欲があるのならばぜひ集まってもらいたい。
日々ワクワクしながら学べるABUなら、新しい刺激や気づき・共感から新しい学びが生まれ、新しい成長に繋がるという体験ができると思います。
中田 現役選手からは「まだ引退するつもりはないから、学びは必要ない」と言われてしまうこともありますが、ABUは就職するためだけの場所でもなければ、引退した後のためだけに学ぶ場所でもありません。現役選手も含めてアスリートが自分の価値を知り、高めるための場所なのです。今学ぶからこそ価値があると、私は考えています。
学びに行くと思うとハードルが高く感じてしまうかもしれませんから、ABUではわからないことをわからないと素直に言える環境をつくってきました。大人になると失敗を恐れる場面も増えると思いますが、ABUでは安心して挑戦して、安心して失敗できますから、ぜひ飛び込んでみてほしいです。
*参照資料
【Athletes Business United 無料オープンキャンパス決定】
■開催期間
2022年10月24日〜29日
■開催
毎日21時から。
ABUの人気講師6名による、60分間の公開講座を無料で受けることができますので、ぜひこの機会にご参加いただければと思います。
■石川 直宏
元サッカー日本代表/FC東京クラブコミュニケーター
1981年神奈川生まれ。
横須賀市の少年団チーム横須賀シーガルズでサッカーを始める。その後横浜マリノスジュニアユース、横浜F・マリノスユースを経て2000年J リーグデビュー。試合では、ずばぬけたスピードによる突破で得点をアシストする活躍を見せる。
2002年、出場機会を求めてFC東京へ移籍
2003年から2004年にかけてはアテネオリンピックを目指すU-22日本代表とA代表の両方から招集を受け活躍。
度重なる怪我を乗り越えて、圧巻のプレーと爽やかな笑顔でファンを魅了し続け、2017年に引退。
現在はFC東京クラブコミュニケーターとしてクラブの発展に尽力しながら、メディアや講演など幅広く活動をしている。
■中田仁之
株式会社Athletes Business United代表取締役/中小企業診断士
1969年大阪生まれ。
幼少期より野球一筋、関西大学在学時には体育会準硬式野球部に所属、4回生の夏に大学選抜メンバーに選出され海外遠征を経験。「JAPAN」のユニフォームに袖を通し海外で君が代を歌うという経験を持つ。
競技を終えたアスリートはもっと社会で活躍できるという信念のもと、セカンドキャリアという言葉がアスリートに使われない社会を創造するために、アスリートのネクストキャリアを支援する「日本営業大学(現Athletes Business United)」という日本初のアスリートに特化した教育機関を2020年に設立する。
現在、Jリーガーほか様々な競技に取り組む現役選手や引退した元アスリートから大学生まで、のべ260名のアスリートに対しビジネス教育を提供、就職や起業、地方創生や就農など一人ひとりに合ったネクストキャリアをプロデュースしている。