渓谷一望の露天とたっぷりの湯の花に感激!妙高高原温泉郷最奥の燕温泉「源泉の湯 花文」に行ってみた
温泉ライターの泉よしかです。
燕温泉は妙高高原温泉郷でももっとも高所にあり、山の温泉らしさを味わえるとともに硫黄成分を含むお湯は白濁して美しく、はるばるやってくれば、まさに来てよかったと感激する温泉です。
今回はその燕温泉の入口に建つ「源泉の湯 花文(はなぶん)」を紹介します。
ところで「花文」は、宿泊すれば2つある大浴場の両方に入れますが、日帰り利用の場合は男湯女湯が固定で、女湯の方が100円高いんです。その理由も併せて紹介したいと思います。
妙高高原温泉郷の燕温泉
燕温泉を含む妙高高原温泉郷は七五三の湯ともいわれます。七五三は「しちごさん」ではなく「なごみ」と読ませます。それぞれ7つの温泉地、5つの泉質、3つの湯色を表していて、7つの温泉地の一つが「燕温泉」。そして、5つの泉質の中の「硫黄泉」と3つの湯色のうち「白」を担当しているのも、この燕温泉なのです。
場所は温泉郷の中でも一番奥まった標高の高い場所にありますが、マイカーや路線バスでアクセスすることもできるので、比較的お手軽に秘湯気分が味わえる温泉地といって良いでしょう。
「花文」は、その燕温泉の入口に位置する旅館で、日帰り温泉も受け付けています。
おや、日帰り入浴料が男性と女性で100円異なるようですね。その理由は看板に書いてある通り、女湯だけ野天風呂付きだからです。
むむ、ずるいぞと思った男性には、ぜひ宿泊してゆっくりお宿のお風呂を満喫してほしいです。泊まれば朝にお風呂が交代になるので、男性でも野天風呂付きのお風呂に入ることができるのです。
野天風呂付きの女湯を紹介
野天風呂付きの大浴場は2階です。男湯になるのは宿泊者用の朝風呂の時間帯だけなので、便宜上女湯と呼ばせていただきます。
ほぼ白濁と言ってよい綺麗な色の濁り湯です。実際に入ってみると、濁りはそれほど強くはないのですが、湯の花もたくさん舞っています。
温泉を味見してみるとゆで卵みたいなにおいと味。そして露天風呂に出てみると、思わず「ヤッホー」と声を上げたくなるような景色!
この時のお湯はけっこうぬるく、体温ぐらいしかありませんでした。普段はもっと熱いことが多いのですが、女将さんに伺った話では雪解けの季節にはぬるくなることもあるのだとか。
燕温泉の源泉は1.5キロほど離れたところで湧いているものを引いてきて、燕温泉街の各宿で使用していますが、「花文」では加水も加温も行っていないということで、まさに熱くてもぬるくても自然のままなのです(熱すぎる時には水道の蛇口に刺して使えるホースを貸してもらえます)。
もう一つ凄いなと思ったのは、露天風呂から左手を見ると遠くの方に滝が何本か見えること。ちょっと遠いのですが、本当に野趣あふれる景色です。
3色の湯の花が楽しめた男湯
泊まったので翌朝はお風呂が交代になります。男湯は露天風呂こそありませんが、昨日から湯の花が沢山あると聞いていたので楽しみにしていました。
おっと!本当にえらい量の湯の花です。しかも白い湯の花だけでなく、黒いものや黄色っぽいものも。まさに白黒金の3色の湯の花。まるで溶き卵スープの卵のように大量です。湯の花が多いことも、温泉らしさを感じさせてくれるのでとても楽しいです。
男湯も女湯も同じ源泉を使っていますが、配管などちょっとしたことで色や湯の花に違いが出るようです。ちなみに雨の日やお湯の温度が低い日に、黒い湯の花が多くなる傾向にあるそうですよ。
「花文」のお部屋や食事も紹介
宿泊したのは4月後半なので夜はまだ冷えます。布団の上に毛布が掛けてあったのは助かりました。
さらに寒い時には着る毛布もお借りできるようです。
タオル、浴衣、丹前などはお部屋にあります。
夕食は奮発して、ズワイガニ、和牛ステーキ、のどぐろ塩釜などのコースを。山の中ですが、素材も新鮮です。
そしてこのお宿の名物料理は自家製の手打ちそば。口に含めばそばの香りがしっかりと立ち上ります。
ところで、燕温泉といえば「黄金の湯」と「河原の湯」という無料の露天風呂があることも知られています。
取材した2024年4月時点では、前年に吊橋が壊れて撤去されたことから「河原の湯」は利用できない状況でしたが、「黄金の湯」には入れました。こちらは「花文」から通常は徒歩10分ほど。この時はまだ一部に雪があったため、15分以上かかったと思います。
「黄金の湯」に関しては関連記事をご覧ください。
「燕温泉 源泉の湯 花文」に関するまとめ
なんといってもほんのりと白濁して湯の花がいっぱいのお湯が素晴らしい。加温も加熱も、もちろん循環もしない源泉掛け流しが楽しめます。また自然に囲まれたロケーションにも癒されました。
お部屋も快適で食事も美味しかったです。ここは、ぜひ季節を変えてまた訪ねてみたい温泉です。
燕温泉 源泉の湯 花文
住所:新潟県妙高市燕温泉
電話:0255-82-3136
公式サイト:燕温泉 源泉の湯 花文(外部リンク)