MLB4年目で球宴初選出の大谷翔平。これまでの日本人4野手との違いとは?
オールスターゲームの先発出場野手を決めるファン投票で、アメリカン・リーグの指名打者部門で1位となり、メジャー4年目にして初となる球宴出場を決めた大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)。
日本人の野手としては、イチロー(シアトル・マリナーズ*)、松井秀喜(ニューヨーク・ヤンキース*)、福留孝介(シカゴ・カブス*)に次いで、日本人野手では4人目となる球宴出場となる。(*3選手のチーム名は球宴出場当時のもの)
イチロー、松井、福留も球宴初出場はファン投票で選ばれ、スターティング・メンバーとしてオールスターの舞台を踏んだが、先輩3人と同じく大谷も今年のオールスターでは先発出場をする。
上の表は、日本人野手がMLBオールスターゲームに初出場したときの球宴までの成績。
これまでの3選手と大谷の最も大きな違いは、イチロー、松井、福留の3選手はメジャー1年目にオールスター出場を決めているが、大谷はメジャー4年目にして初出場を勝ち取ったことだ。
メジャー1年目から10年連続でオールスター出場を果たしたイチローは別格として、松井の球宴出場は1年目と2年目の2度、福留は1年目の1回のみだった。
成績を見ると、松井と福留は実力よりも人気が上回り、とくに日本のファンからの大量投票に助けられた部分が大きかかった。
松井の66打点はア・リーグ7位タイだが、外野手部門で松井の控えに回ったバーノン・ウェルズ(トロント・ブルージェイズ)23本塁打、84打点と松井を大きく上回る成績を残していた。同じく外野の控えだったマニー・ラミレス(ボストン・レッドソックス)も21本塁打、69打点と、こちらも松井よりも成績が良かった。
2008年の福留は球宴の先発に相応しい成績とは言い難い。ナ・リーグ2位の26本塁打を放っていたアダム・ダン(シンシナティ・レッズ)、23本塁打のパット・バレル(フィラデルフィア・フィリーズ)、打率.302、21本塁打のカルロス・リー(ヒューストン・アストロズ)など、福留よりも好成績を挙げていた外野手がオールスター出場を逃している。
今年の大谷は、打率こそ球宴初出場の日本人野手4人の中で最も低いが、本塁打数と長打率の2部門でリーグ1位にランクしている。これは安打数、得点、盗塁の3部門でリーグ1位だったイチローに匹敵するもので、実力と人気を兼ね備えた本物のスーパースターとしてオールスターの初舞台に『主役』として臨む。