目玉惑星「アイボール・アース」ぞっとする見た目だが、生命が存在できる系外惑星である可能性も
目玉惑星。それは想像するにもぞっとする、巨大な目玉のようなタイプの太陽系外の惑星です。本記事では、「目玉惑星(アイボール・アース)」についてご紹介します。
■片側は常に昼、片側は常に夜の異形の惑星
目玉惑星では、中心星の公転周期が自転周期と一致しており、「潮汐ロック」現象が発生しています。つまり、公転する相手の天体に常に同じ側を向けていて、反対側は外側を向いたままになっています。そのために、中心星から見ると常に目玉惑星の裏側を見ることはできません。そのような惑星では、片方の半球がいつも昼であり、もう片方の半球はずっと夜なのです。
片側では主星の輻射によって水分が完全に蒸発し、乾燥地帯となることもあれば、反対側では暗闇の中でぐるりと包み込むひとつの巨大な氷冠となり、最終的に氷河の輪となることも考えられます。
そして、地球から約822光年離れた恒星「ケプラー1652」を公転している系外惑星は、潜在的にアイボール・アースと考えられています。さらに生命が生存できるといわれている「ハビタブル・ゾーン」内に位置していると言われており、表面に液体の水が存在する可能性があると言われています。もしかすると、表側と裏側のちょうど境界線の快適なエリアに生命が分布しているのかもしれませんね。
■実は月も表側しか地球に見せていない
そして実は、私たちがよく見る「月」でも潮汐ロックが発生しています。月も裏側を地球に見せておらず、常に表側だけが見えているのです。
実はこれは珍しいことではなく、他の衛星でも起こっており、木星や土星でも常に衛星は主惑星を見続けているのです。これは、潮の満ち引きを引き起こす「潮汐力」が原因と言われており、月の自転と公転を一致させていると考えられています。
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