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猫の『舌がザラザラ』なのはどうして?意外な役割3つを解説!

SHIHO元動物看護師・猫好きママライター

愛らしい猫の仕草の一つといえば、舌で毛づくろいをする姿ですよね。しかしその舌をよく見ると、まるで「紙やすり」のようなざらざらした感触に驚いたことがあるのではないでしょうか?

実は猫の舌がザラザラしているのには、いくつかの意外な役割があるのです。

1.猫の『舌がザラザラ』な理由3つ

1‐1.グルーミング時に「ブラシ代わり」として使うため

猫の舌がザラザラである理由でよく知られているのが、「ブラシ代わり」というもの

猫の舌がザラザラしているのは、舌全体を覆っている「糸状乳頭」と呼ばれる突起によるものです

この糸状乳頭は舌先に向かって逆向きに生えており、これがまるでブラシのような役割を果たし、毛づくろいを効率的に行うことができるのです。

糸状乳頭は硬いたんぱく質(ケラチン)でできており、鋭利な形状をしています。これが絡まった毛や汚れを絡め取り、毛玉やノミ・ダニなどを効率的に除去できるという仕組みです。

猫はこうした「ザラザラの舌」を使って念入りに毛づくろいをすることで、清潔な体を保ち、皮膚の健康を維持しています

1‐2.獲物の肉をそぎ落とすため

猫の舌がザラザラしている重要な理由のひとつに、「獲物の肉をそぎ落とすため」があります

猫はそのザラザラの舌を使って、骨についた肉もこそげ取って食べるんですね

こういった舌の構造は、猫以外の大型ネコ科動物もみんな持っているもので、効率的に獲物を食べるために進化しています。これは雑食性の犬や人間には見られない特徴です。

つまり猫の舌がザラザラしているのは、単に見た目やグルーミングだけではなく、猫たちが生き抜くために必要な機能としても備わっているのです。

1‐3.コミュニケーションをとるため

猫同士のコミュニケーションをとるときも、ザラザラした舌が役立ちます

仲間同士の猫はお互いをグルーミングすることでコミュニケーションをとりますが、その際に、自分では舐められない場所をグルーミングしあうことで信頼関係を築いているのだとか。

ザラザラ感がどこまで役に立っているのかは不明ですが、グルーミングされる猫の気持ちよさそうな顔を見ると、まったく役に立っていないとも言えませんね

2.【番外編】猫の味覚は3種類

猫の味覚は3種類存在します。5種類の味を感じ取れる人と比べると、猫の味覚は少なく感じるでしょう。しかし肉食の猫にとっては、3種類だけでも問題はありません。

猫が感じられる3つの味覚というのは、塩味・酸味・苦味です。これらの味覚は、猫が食物の安全性を判断するのに役立っています。

とくに肉の劣化や毒物を検知するため苦味・酸味に対して非常に敏感です。

一方猫は「甘味」はほとんど感じていません。肉食動物は穀物はもちろん、スイーツを食べる機会がまったくないからです。

そのため人間が好むようなスイーツを食べても猫は「?」、もはや肥満の原因にしかならないので、くれぐれもスイーツのおすそ分けはしないようにしてください。

3.まとめ

猫の舌がザラザラしている理由は、毛づくろい・肉のそぎ落とし、コミュニケーションなど、さまざまな役割を担っているからです。

これらの役割は、猫が生き抜くために必要不可欠なものであり、猫の生活において重要な役割を果たしています。

猫の舌は見た目の不思議だけではなく、猫にとって大切な機能を持つ、奥深い器官と言えるでしょう。

元動物看護師・猫好きママライター

こんにちは!元動物看護師・フリーライターSHIHOです。これまでの経験を活かし、ペットの健康や気持ちなどペットに関する情報を発信! 愛猫家で自宅では老猫2匹と楽しく過ごしています!男の子二人の育児にも奮闘中…!ペット好きさん、ぜひ気軽に覗いてみてください!個人ブログも運営してます SHIHOのサイト一覧:https://lit.link/Shiho2kidsmama

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