NHK 中国籍スタッフの「尖閣」など不適切発言で謝罪 中国のSNSでも関心 #専門家のまとめ
8月19日、NHKのラジオ国際放送で、中国籍の外部スタッフが「尖閣諸島は中国の領土」などと発言していた問題で、同26日、NHKが5分間謝罪を放送した。
当初は、生放送中の番組内で、中国人スタッフが原稿にない不適切な発言をしたという発表と謝罪だったが、徐々に詳しい内容(「南京大虐殺を忘れるな」「慰安婦を忘れるな」などの発言や原稿の書き換え等)が明らかに。この問題は日中のSNSでも高い関心事となり、日本ではNHKや、この中国人スタッフに対する批判が多かったが、中国では「よくやった」などの投稿があった。
ココがポイント
▼8月19日、午後1時過ぎにラジオ放送で不適切な発言があったと同日夜に判明、謝罪。40代の中国人男性だった。
・NHK国際放送で「尖閣諸島は中国の領土」 中国人外部スタッフが不適切発言、NHK抗議(産経新聞)
▼8月21日、NHKは男性に抗議を行い、本人との契約を解除。今後は再発防止につとめ、事前収録に切り替えるとした。
・NHKラジオで不適切発言の中国籍スタッフ「代理人を通じ対応する」動機判明せず 02年から業務(日刊スポーツ)
▼8月22日、NHKは当初の発表にはなかった発言が他にもあったことを追加で発表した。
・NHK、中国人スタッフ不適切発言の内容に漏れ 追加で発表(毎日新聞)
▼8月26日、NHKは「深刻な事態」と改めて謝罪。短期的だけでなく、長期的にも管理体制を見直していくことを表明。
・NHK 中国籍スタッフの不適切発言受け、5分間謝罪放送 声明「信頼回復に努めてまいります」(スポニチアネックス)
エキスパートの補足・見解
NHKラジオの国際放送で、中国人スタッフがこのような不適切な発言をしたことは極めて異例で重大な問題だ。NHKは26日、「極めて深刻な事態であり、深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
現在、日本には80万人以上の中国人が暮らし、日本企業でも多数働いている。企業側は今回の問題を機に、管理体制の見直しなどが求められるだろう。
一方、中国のSNSでは、続報はあまり報じられていない。現在、日中間には、福島第一原発の処理水問題など、政治的に敏感な課題が他にも存在しているが、領土問題も常に敏感な問題であり、今回の件は引き続き、調査が求められるだろう。