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80分後には北海道! 東京近郊の温泉よりも早く着く!? 「空港に近い温泉」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

温泉旅行の予定を立てる際、近場の温泉地をピックアップするのが普通だろう。たとえば東京に住むなら、まずは関東エリアが候補地となる。

しかし、移動手段に飛行機を選べば選択肢はぐっと広がる。たとえば、北海道の名湯・湯の川温泉は意外と近い。羽田空港から函館空港までは80分のフライト。函館空港からはバスやタクシーで10分ほどの距離なので、東京を発ってから正味90分で北の大地の温泉につかれる計算だ。もちろん、空港までの移動時間や待機時間などもあるので、実際にはもう少し時間を要するが、イメージよりもずっと近く感じるのではないだろうか。

たとえば、東京から群馬や栃木の山あいにある温泉地まで高速道路を使って移動すれば2~3時間はかかる。道路が渋滞すれば、それ以上に時間を要するだろう。そういう意味では、近場の温泉に出かけるよりも、飛行機に乗って温泉地を目指したほうが早く到着するケースさえある。

なにより飛行機で遠出することによって、近隣の観光では得られない特別な経験や充実感も得られるかもしれない。

そこで今回は、空港からアクセスしやすい温泉地を5カ所紹介したい。

湯の川温泉(北海道)

羽田空港から函館空港まで80分。空港から車で約10分。「日本一空港から近い温泉街」。飛行機に乗り込むまでに時間はかかるが、ひとたび離陸すればあっという間に温泉街に到着。電車を乗り継いで首都圏の温泉地に行くより、北海道の温泉へ飛んだほうが意外と近かったりする。函館の市街地にあるので、観光やグルメを楽しめるのもうれしい。

南紀白浜温泉(和歌山県)

羽田空港から南紀白浜空港までは約1時間。空港から車で約10分後には温泉街に到着する。南紀白浜温泉は、白砂のビーチや海による侵食がつくりだす景勝地、パンダで有名なアドベンチャーワールドなど観光地としての見どころがたくさんある。リゾート地としてのイメージが強いが、湧出量が豊富なこともあり、温泉施設の多くが掛け流しである。宿泊施設も多く、ニーズや予算に合わせて宿選びができるのも魅力。オーシャンビューの湯船をもつ宿泊施設が多いほか、波打ち際にある露天の共同浴場「崎の湯」は日本を代表する海の絶景温泉である。

妙見温泉(鹿児島県)

鹿児島空港から車で約15分。天降川沿いにある温泉地で、湯治場風情の宿から洗練された高級旅館まで、バリエーションに富んだ宿が併存する。川沿いにあるため、露天風呂自慢の宿も多く、ほとんどが源泉かけ流しである。歓楽的要素が少なく観光客の多くが素通りしがちなので、温泉好きにとっては「穴場」といえる温泉地である。

片山津温泉(石川県)

小松空港から車で約15分。霊峰白山を望む柴山潟の湖畔にあり、湖面は日に7度色を変えるという。温泉は湖畔に面した旅館のほか、モダンな建物で存在感を示す「総湯」で入浴できる。湯船と柴山潟がつながっているように見える「潟の湯」の湯船は絶景温泉。塩味と苦味の強い塩化物泉が特徴で、体の芯まで温まる。浴後は湖畔で涼みたい。

二日市温泉(福岡県)

福岡空港は市街地までアクセスしやすいのが魅力。地下鉄を使って約6分で県内最大の繁華街、博多駅に到着する。二日市温泉は博多駅から最寄駅まで十数分の距離にあり、「こんなところに温泉が?」と思うような市街地に湧く。開湯は1300年前の奈良時代で、九州最古の湯と伝わる。公衆浴場の「博多湯」は市街地とは思えないほど良質な源泉がかけ流しにされ、硫黄臭(硫化水素臭)もする本格派である。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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