年末年始は要注意!コインパーキングの特別料金、しっかりチェックを
「Yahoo!ニュースでコインパーキングに関する記事を読ませていただいてからというもの、おかげさまでかなり意識して停車するようになりました」
というメールを寄せてくださったのは、兵庫県姫路市在住の藤田隆子さん(54・仮名)です。
「でも、先日、神戸ルミナリエに行ったときには大失敗! 特別料金に気づかぬままうっかり停めてしまって……」
12月15日(土曜日)、藤田さんは姫路市の自宅から家族でマイカーに乗って、神戸のルミナリエにイルミネーションを見に行ったそうです。
最終日の前日ということもあって、会場は大混雑。車を停めようにも駐車場は簡単に見つかりません。そこで、少し離れた場所まで移動し、藤田さんが三宮に出かけるときにはよく利用する「一日最大1500円」のコインパーキングに停めることにしたそうです。
■えっ、5時間で6000円! コインパーキングの高額料金にビックリ!
藤田さんのメールには、その後のことがこう綴られていました。
「駐車場の入り口に何か貼り紙がしてあるな、とは思ったのですが、すぐ後ろに車が何台か並んでいたので、わざわざ降りて確認するということはせず、そのまま入庫しました]
車を停めたのは、午後6時頃でした。藤田さん一家はそのままルミナリエの会場まで歩いて移動し、人込みにもまれながらゆっくりイルミネーションを見学。そして夕食を終えて車に戻ってみると……。
「なんと、精算機に現れた駐車料金の表示は、6000円!ビックリして入口の貼り紙を見に行ったら『12月7日~16日は最大料金の適用がありません』、さらによ~く見ると、『土・日・祝日の8時~24時、10分200円』と書かれていたのです」
つまり、この日は、1時間当たり1200円という特別料金になっていたのです。
メールと一緒に送ってくださった上の写真を見ればわかるとおり、藤田さんは5時間駐車したので、料金は、1200円×5時間=6000円になっていたのです。
とはいえ、近くには他に駐車する場所もなく、ちゃんと告知もしてありました。
『ですから、誰に文句を言いたいわけでもないのですが……』
藤田さんはそう書かれていました。
それでも、普段の日は「1日最大1500円」。
5時間で6000円を請求されれば、驚いてしまうのも無理はないでしょう。
■年末年始など繁忙期は料金大幅アップの駐車場も
じつは、年末年始などは藤田さんが体験されたようなことがひんぱんに発生します。
コインパーキングだけでなく、空港近くのパーキングなどでも、正月特別料金を設定しているところは少なくありません。
実際に、消費者庁や独立行政法人国民生活センターには、
「イベント開催時、年末年始、ゴールデンウィーク等の混雑時は特別料金だった」
「休日料金と平日料金の違いが分かりにくく、知らずに利用してしまった」
といった相談や苦情が多数寄せられているそうです。
国民生活センターはこうした苦情の原因について、以下のように分析しています。
『これらの特別料金については、看板に書かれている大きな料金表示をその期間中だけ修正していることもありますが、出庫時にしか確認できない位置に表示されていたり、貼り紙などで小さく表示していたりするだけという相談も寄せられており、通常時と料金が異なることの表示が不十分であることがトラブルの原因となっています』
また、同センターの広報資料には、『年末年始の特別料金が適用されることが入庫時に分からなかったケース』として、次のような相談者の声が掲載されていました。
■コインパーキング、利用前はこの表示を要チェック!
たしかに、繁忙期ということで多少の値上げは仕方がないかもしれません。しかし、帰省や旅行など、長期間の外出で駐車するような場合は、ときとしてその差額で海外旅行に行けるほどの金額になってしまうこともあるので、しっかりと確認しておくことが必要があるでしょう。
以下は、国民生活センターが報道資料の中に掲載しているチェックリストです。
中には、駐車場が不足しがちなこの時期に付け込んで、法外な駐車料金を設定する悪質業者もいるようです。
初詣や出先の観光地などで、激しい駐車場渋滞に巻き込まれてしまうと、ふと誘導にのって、空いている場所に駐車してしまいたくなる人もいると思いますが、こうした場合も要注意です。
小さくてもどこかに表示があれば、それに同意したうえで入庫しているということになってしまうので、くれぐれも気をつけてください。
*コインパーキングの「表示」をしっかり確認しましょう-「一日最大○○円」…、確認せずに利用すると高額料金になることも!-(2018年11月22日公表・国民生活センターHP)