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『光る君へ』藤原為時が赴いた越後国・高田 超穴場の城下町は「静かな時間」を堪能できる

とらべるじゃーな!穴場ずらし旅、愛好家

宿泊経験500泊。関東圏の穴場ずらし旅の愛好家、とらべるじゃーな!です。

大河ドラマ『光る君へ』では、紫式部の父、藤原為時が越後守(かみ・現在の知事にあたる)に選ばれ赴任します。しかし、子の藤原惟規(のぶのり)を亡くす不幸にも見舞われました。

藤原為時が赴いた、越後国府(現在の県庁所在地にあたる)は現在のどのようになっているのでしょうか?

参照資料 上越市歴史博物館

ローカル線が通う静かな小都市 新潟県上越市

新潟県上越市の中心駅の1つ、高田駅の様子です。北陸新幹線の上越妙高駅からローカル線に乗り継ぐ、新潟県の南西に位置する町です。

駅舎は立派に作られていますが、静かな小都市です。

越後国は、佐渡は別としておおむね現在の新潟県にあたります。その国府は、現在の新潟市域にありそうにも思え実際に最初の国府はそうでしたが、のちにより都に近い上越市に移されました。

藤原為時が初めに赴任した「越前国」は、京都から見て近いという意味。「越後国」は遠いという意味です。

上越市は、越後国府として栄え、ついで春日山城を経て福島城、高田城へと城が移り、城下町として栄えてきました。

越後国府

引用 展覧会・博物館・美術館・記念館

越後国府があった正確な場所は定かではありませんが、上越市を南北に流れる関川に沿う、今池遺跡やその周辺が有力な推定地となっています。

高田城址公園

国府としての繁栄を引き継いだのが、今池遺跡の北西に位置する高田城。

日本三大夜桜として有名ですが、新緑や冬の季節も素晴らしい場所です。天守閣はもともと作られませんでしたが、敷地規模は江戸城に次ぐ広さを誇ります。

冬の山々の景色も素晴らしいです。

国府があったと推定される今池遺跡からもさほど遠くなく、老いて子を亡くした藤原為時も、この風景を見ていたかも知れません。

高田城下町

高田城址公園と高田駅のあいだに広がる城下町。

現在でもよく整備されていますが、訪ねる人は非常に少ないです。

城下町につきものなのが寺町。

観光として訪ねる人はほとんどいませんが、高田には66ものお寺がある寺町が残されています。

いずれのお寺も、駅から歩ける場所にあります。

明治になって勢いを失った高田の救世主

明治になり、城下町の機能がなくなると高田は衰退します。しかし、高田の人々は、日本軍第13師団を招き、起死回生を図ります。写真は旧師団長官舎です。

13師団は思わぬ副産物をもたらします。オーストリア・ハンガリー帝国の軍人にスキーを習う機会があり、上越市は「日本スキー発祥の地」としても歴史に名を残しました。

スキー発祥の地と関係があるのか分かりませんが、高田駅前にはスキーうどんの看板。店名は駅前ラーメンで、夜のみの営業です。

上越市の郷土食であるスキー汁(おおむねサツマイモ入りの豚汁)を使った珍しい料理ですが、現在は提供していないかも知れません。

藤原為時が赴任した上越高田は、城下町、軍の町を経て現在に至ります。

古い城下町や寺町がよく残され、同時に一定の人口も維持しているため、地元向けの安くておいしい飲食店も豊富です。

夜桜のシーズンを除き観光客は少なく、ゆったりと町歩きを楽しめます。ひとり旅や、2名くらいの旅に特におすすめ。次のページに写真を中心に紹介してあります。

【上越市・高田駅】ランチ・観光・ホテルを、現地レポートで総まとめ!(とらべるじゃーな!)

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妙義の棚田
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穴場ずらし旅、愛好家

宿泊歴500泊。関東周辺の穴場★ずらし旅スポットを紹介。日本テレビ(2023年)、TBSテレビ(2024年)に旅の専門家として登場。Yahoo!ニュースエキスパート公式旅行ライター(2023年7月企画賞)。JTB運営・地理旅行検定取得済み。東京都在住。

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