サッカー中継“あるある”に一言。2-0という状況は本当に危ないのか
サッカー中継「あるある」の一つに2-0話がある。スコアが1-0から2-0になると、実況アナ氏は「サッカーでは2-0は鬼門とされています」的な言葉を、待ってましたとばかりに吐く。そこでもし、1点奪われれば2-1。こうなれば追う側に勢いが付き、追われる側は嫌な気になる。同点は見えてくる。試合の行方は分かりませんーーとやる。十年一日のごとく。
少なくとも第3者にとって、試合への興味は1-0より2-0の方が薄れがちだ。リモコンのボタンに手を伸ばしたくなる。視聴率が落ちるタイミングなのかもしれない。
2-0が2-1になれば、試合は俄然、盛り上がる。同点、逆転の目は膨らむことになる。しかし、2-0から2-2、そして2-3へと、試合がひっくり返ったことは実際にどれほどあるだろうか。ありそうでなさそうな話とはこのことだ。
2-0になったら、なぜリードしている側は危なくなるのか。ゴールを奪われた側は、少なくともその瞬間、かなり落胆する。勝利どころか引き分けさえも難しい感じになれば、よっしゃ、0-2だ。逆転パターンの到来だ! と前向きになる選手はいないはず。リードする側が危なくなるのは2-0が2-1になってからだ。2-0の状況下で苦しいのは追う側で、リードしている側は1-0より2-0の方が断然、よい気分で戦える。
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