大迫勇也不在でも日本はセンターフォワード中心主義を貫けるか
先週行われたチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦、ユベントス対アトレティコ・マドリーの第2戦は、大仰に言えば現代サッカーを語る上で欠かせない試合だった。
アトレティコホームで行われた第1戦は2-0。アトレティコがセットプレーから2ゴールを奪い、勝利を手堅くものにしていた。ところがユベントスはその第2戦を3-0とし、通算スコアを3-2とする大逆転勝利を収めることに成功した。守らせたら強いアトレティコに対して。
ヒーローに輝いたのはクリスティアーノ・ロナウド。ハットトリックの活躍だった。3ゴールのうち最後に奪ったPKはともかく、流れの中から奪った2得点はまさに圧巻で、C・ロナウドという特別な選手でなければ奪えなかったゴールだった。
その昔は、見かけにくいシーンだった。たとえば90年代初めまでだ。ディフェンスはフォワードに対して優位を保っていた。W杯で言えば、90年イタリア大会ぐらいまで、欧州のサッカーは明らかに守備的だった。そこから徐々に攻撃的になっていくのだが、なにより当時はいいフォワードが少なかった。
いい選手は中盤に偏っていた。ブラジルの中盤、フランスの中盤がもてはやされた時代といえばイメージしていただけるはずだ。10番、将軍、司令塔、トップ下、少し後にはファンタジスタなるイタリア語も市民権を得るようになった。
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