ゲーム機なら平日は55.8分…ネットをしている9歳以下の子供達の利用時間
インターネットは魔法のツール。大人以上に好奇心に満ちあふれ、自制心がはぐくまれていない子供達は、寝食を忘れ没頭してしまうことだろう。実際に子供達はどれほどインターネットを利用しているのだろうか。9歳以下の子供達の実情を、内閣府が2023年3月に発表した「青少年のインターネット利用環境実態調査報告書」(※)の内容から確認する。
次に示すのは多様なインターネットにアクセスできる機器のいずれかでインターネットを利用している人に限定し、それぞれの端末で平日に何分インターネットを使っているかを尋ね、その平均値を算出したもの。使っていない人はゼロ分としている(「インターネットを使っている」のにゼロ分と回答するのは、平日は使わずに休日のみ使っているから)。
複数の機種でそれぞれインターネットを使っている人もいるため、総計としては121.9分。単独端末で一番長いのはテレビで71.1分、次いでゲーム機で55.8分、自宅用パソコンやタブレット型端末の52.8分が続く。インターネットの接続に関係なく普段からよく使われているテレビにおいて、インターネットを頻繁につなげて利用しているからだろうか。また、テレビの時間が長いのは、家族と一緒に見る機会が多いのも一因かもしれない。
これを対象となる子供の年齢階層別に見たのが次のグラフ。
イレギュラーな値を示す年齢もあるが、おおよそ年上になるに連れて時間が延びる傾向を示している。とはいえ、1歳や2歳の時点でインターネットを使っている子供限定だが、すでに平日でも1時間以上は利用しているのが実情ではある。
これらの値はあくまでも平均値であるため、平日は該当機器ではまったく使っていない人もいれば、2時間も3時間も使っている人もいる。そこで回答者の子供のうち、2時間以上と5時間以上の回答率を抽出したのが次のグラフ。あくまでも平日であること、7歳以上は小学校に上がっていることに注意されたい。なお空欄の属性は該当者そのものがいなかったことを意味する。
2時間以上は0歳でも28.6%で、結構なばらつきがあるが、おおよそ年齢が上がるに連れて割合も高くなっていく。一方で5時間以上は多くの年齢階層で数%の値を示している。今件が保護者の掌握している限りでの値で、実際にはもっと長時間かもしれないことを考えると、色々と考えさせられる結果には違いない。
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※青少年のインターネット利用環境実態調査報告書
今件は「青少年のインターネット利用環境実態調査報告書」内の「低年齢層のインターネットに関する利用実情」の報告部分が該当する。同調査は2022年11月1日時点で日本全国の0歳から9歳の子供を持つ保護者を対象に、同年11月3日から12月12日にかけて行われたもので、保護者に対して子供の実情などを問う形となっている。調査標本数は3000人、有効回答数は2088人。調査方法は原則調査員による訪問配布・訪問回収法だが、訪問時間などの調整ができない場合に限り、ウェブ調査法や郵送回収法が併用されている(それぞれ358人、134人が該当)。標本抽出方法は層化二段無作為抽出法。
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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。
(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。
(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。