通算5度の「本盗」は現役最多だが、それでもベーブ・ルースの半数
4月14日、エルビス・アンドゥルース(テキサス・レンジャーズ)が初回に本盗を決めた(写真はその直後)。MLBスタッツはこうツイートしている。「@ElvisandrusSS1はキャリアにおいてホームを5度盗んでいる。現役選手では最も多い」
アンドゥルース(@ElvisandrusSS)は、2011年(2度)、2013年、2015年にも本盗を記録している。他に通算3度以上の現役選手は、ジャコビー・エルズベリー(ニューヨーク・ヤンキース)とハビア・バイエズ(シカゴ・カブス)だけ。2人とも3度だ。また、21世紀の本盗ランキングでも、アンドゥルースはトップ。今シーズンの開幕時点ではB.J.アップトンと並んでいたが、5度目の成功によって単独1位に立った。
とはいえ、アンドゥルースの通算5度は、歴代トップ30にも入っていない。もしかすると、トップ100でも圏外かもしれない。ベースボール・アルマナックによると、通算54度のタイ・カッブ――2位よりも20度以上多い――を筆頭に、本盗10度以上は38人に上る。そのなかには、ベーブ・ルース(10度)もいる。ルースは通算123盗塁。ニューヨーク・ヤンキースでルースと3・4番コンビを組んだルー・ゲーリッグは、通算102盗塁の約15%が本盗(15度)だった。
本盗10度以上の38人中、メジャーデビューが1940年以降の選手は、19度のジャッキー・ロビンソン(1947~56年)、17度のロッド・カルー(1967~85年)、10度のポール・モリター(1978~98年)しかいない。本盗2度以上の現役選手のうち、フランシスコ・リンドーア(クリーブランド・インディアンズ)は25歳で、バイエズも26歳と若いが、アンドゥルースもまだ30歳だ。数ではリードするアンドゥルースが、モリターに続く二桁本盗の達成者となっても不思議ではない。