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神戸から江戸へとタイムトリップ!?美味しい樽酒ができあがる秘密を日本酒文化に見た!【神戸市・樽廻船】

Hinata J.Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

秋晴れのある日、一艘の船がハーバーランドから出航しました。行き先は、江戸!?そう、現在でいう東京ですね。江戸時代に上方から江戸に日本酒を運んでいた「樽廻船」、それを再現したのだそう。

何とも興味深いこの企画は、灘五郷酒造組合が中心となって行われました。江戸時代に樽廻船で運ばれた樽酒は、その揺れによって樽の香り高い風味が増したと言います。一体どんな味なのでしょうか、飲んでみたい!

この日、会場となった高浜岸壁では「灘の下り酒物語」というイベントが開かれていました。ステージやワークショップに有料試飲会もあり、会場では約70種類の日本酒が出揃って、その味を楽しむ人々で大賑わい。

そんな中、おおきな荷車を引いて会場に現れたのが、馬!樽酒を乗せてステージ前まで歩いてきました。当時はこうやって樽酒を運んでいたんですね、見ていてなかなかにタイムスリップ感があります。

樽を船に乗せていよいよ出航です。この樽廻船が江戸、いえ、東京の竹芝に着くのは11月5日。そこで到着式も行われて利き酒も楽しめるそうですよ。こうやって神戸の自慢が東京で注目を浴びるなんて誇らしいですね。気をつけて行ってらっしゃ〜い!

灘五郷が「日本一の酒どころ」に発展したのは、名水の宮水、山田錦という米、杜氏の技、灘五郷の風土などがうまく組み合わさった結果なのだそうですよ。日本遺産にもなった灘五郷。ほんと、素晴らしい恵みに感謝しかありません。

そして日本酒の魅力は、その味だけに留まらず他にもあります。杜氏が酒造りをする時に唄っていた「酒造り唄」、それもこの日のステージで再現されました。五つの酒造所の人達が一緒に唄うのは初の試みなのだとか、これはかなり貴重ですよ。

大関、白鹿、白鶴、菊正宗、沢の鶴の五社が揃って酒造り唄を披露
大関、白鹿、白鶴、菊正宗、沢の鶴の五社が揃って酒造り唄を披露

ワークショップでは、菰樽(こもだる)の絵付け体験や菰巻(こもまき)の実演などもありました。その道11年という若手職人さんの手によって作り上げられていく菰巻、その手際の良さと素早い動きには感心しきりです。

岸本吉二商店の、「荷師」と呼ばれる職人さんによる手捌きが芸術的
岸本吉二商店の、「荷師」と呼ばれる職人さんによる手捌きが芸術的

こういった手技や唄、歴史、日本酒を取り巻く様々なことも含めて知ることができるように企画されたというこのイベント。暖気樽(だきだる)づくり実演でも、職人さんの長年養ってきた感覚技を目の前にして驚きました。

熟練の技。感覚でぴったり完璧に仕上げた剣菱酒造の職人さん
熟練の技。感覚でぴったり完璧に仕上げた剣菱酒造の職人さん

最近あちこちで日本酒のイベントを見かけるようになり、以前より身近に感じられるようになった気がしますが、その度に日本酒の奥深さを思い知らされます。どうやら、日本酒には物凄い可能性が秘められているような…

神戸・兵庫の日本酒が国内、更に世界へと名を馳せて行く、その後押しを私たち神戸っ子が自信を持ってやれたらいいなと思いました。神戸には神戸ビーフだけではなくて、美味しい日本酒もあるのだと胸を張って伝えたい。

灘五郷では11月23日まで「灘の酒蔵探訪」として、豪華商品が当たるスタンプラリーなども開催されているそうですよ。各酒造では無料もしくは有料でおすすめの日本酒を飲めたり施設見学もできるので、ぜひこの機会に巡ってみてはいかがでしょうか。

「灘の酒蔵探訪」

「灘の酒蔵探訪」ホームページ (外部リンク)
日時:2023年10月14日(土)〜11月23日(木・祝)
場所:各酒造 (詳しくは上記のホームページに掲載)
※お酒は、20歳になってから。

【関連記事】

「灘の下り酒物語」

「灘の下り酒物語」HP ←このイベントは終了しました
2023年10月29日[日]
場所:神戸ハーバーランド・高浜岸壁 
兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目6

美食の街を五感で楽しむ【灘五郷初!】日本酒造り体験&神戸ビーフ堪能ツアー

旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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