大谷翔平は2位と2本塁打差、ドジャースは2位と2ゲーム差。本塁打王と地区優勝の行方は!?
今シーズン、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、37本のホームランを打ち、ナ・リーグ2位のマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)に2本差をつけている。
ドジャースは、ナ・リーグ西地区のトップに立っている。2位タイのサンディエゴ・パドレスとアリゾナ・ダイヤモンドバックスとの差は、2.0ゲームだ。
現時点のナ・リーグ本塁打トップ3が後半に打ったホームランと、ナ・リーグ西地区トップ3の後半の勝敗は、以下のとおり。ホームランは、シーズン何本目かを示している。パドレスとダイヤモンドバックスの白星・黒星の右の数値は、その日が終わった時点のドジャースとのゲーム差だ。
前半のホームランは、大谷が29本、オズーナが26本、ケテル・マーテイ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)は19本だった。大谷とオズーナは、リーグ1位と2位で折り返し、マーテイは5位タイに位置していた。後半の本数は、それぞれ、8本、9本、11本だ。前半終了時と現時点を比べると、大谷とオズーナの差は3本→2本、大谷とマーテイの差は10本→7本となっている。大谷は、8月10日にオズーナに並ばれたが、そこから2本のホームランを打った。
大谷とオズーナの差は、わずかしかない。マーテイも、大谷に追いつく可能性は皆無ではない。
ドジャースは、122試合を終えている。3年前、ロサンゼルス・エンジェルスの122試合目に、大谷は40本目のホームランを打った。この時点で、ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)は35本塁打、サルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)は30本塁打だった。この2人は、シーズン全体で48本のホームランを打ち、本塁打王を分け合った。大谷は、彼らに2本差をつけられた。
現時点の差は、3年前より少ない。オズーナとマーテイだけでなく、カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)も、大谷との差は10本以下だ。前半がマーテイと同じ19本塁打、後半はオズーナと同じ9本塁打。計28本塁打を記録している。
とはいえ、3年前は、ゲレーロJr.とペレスのペースアップと大谷のペースダウンが重なった結果だ。エンジェルスの123試合目以降、シーズン最後の40試合で、大谷のホームランは6本にとどまった。このスパンを2つに分けると、最後の20試合は2本塁打だ。
今シーズンの場合、大谷が3年前と同じように失速しない限り、ナ・リーグの本塁打王は、大谷とオズーナのどちらか、あるいは2人が揃って獲得するのではないだろうか。マーテイは、左足首の状態も懸念される。
3年前の大谷は、最後の40試合のみならず、その前の20試合、エンジェルスの103試合目~122試合目に打ったホームランも、3本と少なかった。今シーズンは、ドジャースの103試合目~122試合目に7本塁打を記録している。打率は下降しているものの、ホームランのペースは落ちていない。
一方、ドジャースは、前半を終えた時点で、パドレスとダイヤモンドバックスに7.0ゲーム差につけていた。現時点の差は2.0ゲームだ。
こちらは、まったく予断を許さない。ドジャースが後半に記録している勝率.600(15勝10敗)は、前半の勝率.577(56勝41敗)より高く、このスパンのナ・リーグ3位に位置する。けれども、パドレスとダイヤモンドバックスの勝率は、ドジャースを上回る。それぞれ、勝率.826(19勝4敗)と勝率.800(20勝5敗)だ。
ちなみに、ドジャースがここからの40試合も勝率.600(24勝16敗)なら、シーズン全体では95勝となる。パドレスとダイヤモンドバックスは、ここから勝率.650(26勝14敗)でシーズン95勝に到達する。
レギュラーシーズンが終わった時点で、ドジャースとパドレスが首位に並んだ場合、地区優勝はパドレスとなる。パドレスは、ドジャースに7勝3敗。残る3試合にスウィープされても7勝6敗なので、勝ち越しが確定している。ダイヤモンドバックスは、ドジャースに5勝4敗(残り4試合)。パドレスとダイヤモンドバックスは、5勝5敗(残り3試合)だ。
3チームが並んだ場合の地区優勝は、かなり複雑なので、シーズンがさらに進み、その可能性が高まった際に、きちんと整理して書こうと思う。
なお、パドレスとダイヤモンドバックスは、現在、ワイルドカード・レースのトップ2に位置し、3位のアトランタ・ブレーブスと4位のニューヨーク・メッツに、4.5ゲーム差と6.5ゲーム差をつけている。ワイルドカードとしてポストシーズンに進むのは、各リーグ3チームだ。