Yahoo!ニュース

【3歳児】お友だちを叩いてしまいます。どんな風に叱ればいい?同じように叩かないと痛みがわからない?

もあ指導しないゆる保健師

3歳の息子がいます。
思いどおりにならないと、お友だちを叩く、と保育園の先生から指摘をうけました。
家でも、私やまだ生後半年の弟に手を出すことがあります。
その都度叱るようにしていますが、効果が感じられません。
痛みをわからせるために、叩いた方がいいのではないか、と思うことがあります。
私たちが小さい頃は、叩かれてしつけられたりしたこともあったので。
子供が叩いたときは、同じ痛みをわからせるために叩くのはアリでしょうか?
よろしくお願いします。

ご相談いただきありがとうございます。

叩く指導を始める前に、一度相談していただけてよかったと感じています。

【この子は自分も叩かれないと、人の痛みがわからないのではないか】と思ってしまうんですね。

この記事では、3歳の子どもが人を叩いてしまう理由と対応方法、具体的な叱り方について解説していきます。

子どもが人を叩いたときにどんな叱り方をすればよいのか困っている人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

3歳児が人を叩く理由

3歳児は、心理発達的にまだ自分の世界で生きている年頃です。

大人との意思疎通が出来るようになった3歳児でも、同世代のお友達との関わりの中ではできないことがあります。

大人は3歳児の思っていることを想像したり、気持ちを確認したりしながらコミュニケーションをとれます。

しかし、子ども同士のコミュニケーションではそういった想像や気持ちを冷静に確認するのは困難です。

こういった発達状態であるため、子ども同士のかかわりの中で自分の要求をうまく言葉で説明することができず、結果的に【叩く】という行動につながってしまっている可能性があります。

例えば

・おもちゃを取られた
・一緒に遊びたかった
・気を引きたかった   

こういった場面で言葉でうまく相手に伝えられればよいのですが、うまい表現や言葉が紡げないと【叩く】という行動として表出されてしまいます。

3歳児が人を叩いたときの具体的な対応方法3ステップ

①叩いた理由をきく

3歳児が人を叩いたとき、まずは叩いた理由に注目しましょう。

まずは、「どうして叩いたの?」と聞いてみます。

自分の気持ちや理由を言葉にするのが難しそうであれば、いくつか代弁してみます。

・おもちゃ取られそうになって嫌だったね
・お菓子買いたかったね
・まだ遊びたかったね

こういった形で、子どもの反応をみながら状況から推測できる気持ちを言葉にしてみます。

子どもが、自分の「気持ちを聞いてくれた」「分かってくれた」と感じることで、話を受け入れる態勢になります。

②叩いてはいけないことを伝える

理由があっても「叩いたらダメ」ということを伝え、「叩くこと=悪いこと」ということを理解してもらいます。

どんな理由があっても人を叩いてはいけない、ということを伝ましょう。

このとき、痛みをわからせるために叩くというのは絶対にやってはいけません

子どもに叩くなど暴力行為をやめてほしい、と思っているのに親や大人が暴力行為をつかって子どもにいうことをきかせるというのは道理が通りません。

たたくと一時的に言うことをきく子もいるでしょう。

しかし、3歳くらいの幼い子どもがいうことをきくのは痛みと恐怖におびえているためです。

相手の痛みに思いをはせているわけではありません。

さらによくないのは、体罰を受けた子どもは、何かを伝える手段として暴力があるということを学んでしまうということです。

その結果、要求を通すためにますます暴力的になる恐れがあります。

③どんな対応をとればいいか、子ども自身に考えさせる

子どもの気持ちに共感し、叩くことはいけないことだと伝えたら、ステップ3です。

次は子ども自身が考える力を育てるために、どうしたらいいと思う?と聞いてみましょう!

はじめは子ども自身で答えがでないかもしれません。

そんなときは選択肢を与えてみましょう。

・ごめんねって言ってみる?
・順番こにしようっていってみる?
・別のおもちゃを貸してあげる?

こういった具合です。

3歳児は、まだまだお友だちとのかかわりを学んでいる最中です。

失敗があったとしても、お互いに声を掛け合うだけで比較的容易に許し合える年頃でもあります。

子どもがお友だちや他人と良好な関係を築いていけるように、叩いたときの対応はしっかりと行っていきましょう。

ヒートアップした時は、タイムアウト法を使うのもオススメ

叩くのをやめるように言っても聞き入れず、暴力行為がとまらない場合は、タイムアウト法を試してみることをオススメします。

※ここで紹介するのは一例です

タイムアウト法とは、子どもの望ましくない行動に対して、警告をし、それでも望ましくない行動が続いた場合クールダウンするために隔離するというしつけの方法です。

ママを叩く ⇒
ママ「叩くのはダメ、次に叩いたらタイムアウト(わかりやすく、あっちのお部屋に行く、などでもOK)だよ」
再度叩く 「タイムアウト!ちょっとあっちのお部屋に行こうね」
別室に子どもを連れていき、「落ち着いたら戻っておいで」と声をかけて離れる

アメリカでは年齢×分数(3歳であれば3分、4歳であれば4分)が時間の目安となっていますが、あまりこだわりすぎなくてよいです。

落ち着いてきたな、と思ったら何が悪かったのか、どんな気持ちになったかを確認して【終了】とします。

しっかり、終了を伝えるまでがタイムアウトになるので、忘れないようにしましょう。

注意しなくてはならないのは、タイムアウト法はあくまで子どもをクールダウンさせるためのものであり、罰を与える時間ではないということです。

そのため、暗い部屋やトイレ、お風呂、押し入れなどに閉じ込めるのは絶対にやめましょう。

また、感情をこめてタイムアウトを伝えると子どもは恐怖を感じるので、淡々と伝えるようにします。

親が感情的になることを避け、子どもの心を整える訓練として、ぜひ取り入れていただければと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

指導しないゆる保健師

子どもの笑顔が増える楽メンタル☆.*子どもの理性を育てて、穏やかで充実した子育てライフを送ろう!脳科学×心理学、たくさんの家族と関わってきた経験をもとに子育てに役立つアレコレを発信していきます♪毎週金曜日21時30分更新(不定期更新あり)保健師&ライターとして活動中です(^-^)

もあの最近の記事