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週末に試したい、Appleが教えるiPhone 7の写真撮影テクニック

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
iPhone 7ユーザーに、カメラをもっと活用してもらいたいとの思いも。

Appleは米国時間5月11日、YouTubeチャンネルに5本のビデオをアップロードしました。その内容は、iPhone 7・iPhone 7 Plusのカメラの使い方ビデオでした。

AppleはiPhoneで撮影された写真を掲出する広告キャンペーン「Shot on iPhone」をグローバルで展開しており、サンフランシスコの高速沿いにも、いくつもの写真作品が展示されています。日本のフォトグラファーの作品をこちらで見かけた時には感動しました。

ちなみに、TechCrunchの2016年6月の記事には、経験談を元に、どのようにすればShot on iPhoneのキャンペーンに自分の写真が使われるかが書かれています。簡単にまとめると、次のようなコツがあるそうです。

  • 最新のiPhoneを使って写真を撮影する
  • こつこつと、Instagramで「#ShotOniPhone」などのハッシュタグをつける。
  • オリジナルの撮影ファイルを取っておく
  • SNSのプロフィールなどから、簡単に連絡が取れるようにしておく
  • 広告代理店からのメールを見逃さないようにする
  • 良い写真を撮る!

カメラはスマートフォンの機能の要とも言える機能で、最近ではSamsung GALAXY S8、Google Pixel、HuaweiといったAndroidスマートフォンのカメラが、スペックと仕上がりの面で、非常に充実しつつあります。

一方、iPhoneのカメラは一貫して、シャッターボタンを押すだけで最高の写真が収められるよう、ハードウェアとソフトウェアの連携にこだわっている模様。

今回の撮影のコツのビデオの公開は、ユーザーがiPhoneを使って、より美しい写真が撮れるようになることで、ユーザーの満足度を高め、また「キレイな写真が撮れる」というiPhoneの評判を作り出そうという狙いがあります。

この週末、早速試せる撮影のコツのビデオ。5本がアップロードされていますので、それぞれ簡単に開設します。ぜひ、散歩やレジャーの際に、試してみて下さい。

動きのある被写体をとらえるコツ

このビデオでは、スポーツや子供など、速い動きをしている被写体をとらえるコツを紹介しています。

シャッターボタンを長押しして連写(バースト)で撮影し、フォトライブラリでバースト写真から、最も勢いのある瞬間をとらえた写真を選択すると、決定的瞬間をシェアできます。

暗い場所でフラッシュを使わず撮影するコツ

暗い場所でフラッシュを使うと、顔ははっきりと映りますが、周囲の雰囲気を台無しにしてしまいます。そこで、iPhoneの撮影モードと撮影環境の選択から、フラッシュなしでの撮影を行うコツを紹介しています。

まずは暗い中で、光源を探します。白でなくても、色が付いたネオンなども良いですね。その光が被写体に当たるように立ってもらいます。そして、iPhoneのカメラでフラッシュをオフにし、被写体をタップして露出を合わせて、撮影。

ちょっとした場所選びで、全く違う仕上がりに。

縦パノラマ

実は、iPhoneのパノラマ撮影は横長だけでなく、縦長で撮影することもできます。

普通パノラマ撮影をするときはiPhoneを縦に構えますが、この場合は横に構えて、撮影モードをパノラマにし、シャッターボタンを押してからiPhoneを上に動かします。

私はこのワザを、縦型の写真が撮りたいけれど、ちょっとiPhoneのカメラのワイドさが足りないときに活用していました。例えば、大きな樹木やタワーを麓から撮影するとき、ワイドでダイナミックな写真に仕上げることができます。

クローズアップ撮影をするコツ

iPhone 7のカメラは、10cmまで近づいた距離でもフォーカスを合わせることができます。この特性を使ったクローズアップ撮影のコツです。

被写体に近づき、フォーカスを合わせたい場所をタップ。露出も調整して最適な明るさに合わせます。そして撮影するだけです。

個人的にもう1つコツを追加するとしたら、デジタルズームを組み合わせる方法があります。被写体まで近づけるのは10cmですが、そこからデジタルズームをすると、より被写体を大きく映し出すことができます。例えば花や昆虫、私の場合はコケなどの微細なものも、意外にも満足いく写真に収めることができます。

iPhone 7 Plusでポートレートを撮影する方法

iPhone 7 Plusには、2つのカメラが搭載されており、これを活用することで被写体の背景をぼかすポートレート写真を撮影できます。

まずカメラをポートレートモードに切り替え、被写体との距離を調節し、画面に「被写界深度エフェクト」と黄色く表示されることを確認します。そしてシャッターを切ればできあがり。

その他のコツも、ウェブサイトで

Appleは、自社のウェブサイトで、YouTubeに投稿した5つのテクニック以外にも、たくさんの撮影方法のガイドをビデオ付きで掲載しています。

簡単にまとめると、次のようなテクニックがありました。

・セルフィーのセルフタイマー撮影

内側のカメラに切り替えてiPhoneを固定し、セルフタイマーを3秒に設定、シャッターボタンを押してポーズを取る。

・ユニークなアングルでの撮影

被写体を決めて、実験。iPhoneを斜めに構えてみたり、見上げてみたりして、面白い画角を探します。サンプルでは、見上げてしゃがんで撮影。

・ビデオ撮影中に写真を撮影

iPhoneではビデオ撮影中でもシャッターボタンを押して静止画の写真を撮影できます。ビデオモードに切り替えて、録画を開始。画面に表示されるシャッターボタンを押す。

・街の光での撮影

フラッシュをオフにして、被写体をタップしてゴーカスを合わせ、露出を下げて暗くします。すると、夜の街の光に浮かび上がるような写真が撮影できます。暗いところではどうしても明るくしようと露出を挙げてしまいますが、逆に下げてみてはどうか、という提案。

・シンプルで力強い写真

コントラストのある壁などの背景を探し、影などのシンメトリーをとる。露出を調整して撮影。これはどちらかというと、撮影する場所選びのコツですね。

・ゴールデンアワーでの撮影

日没前の時間帯を選び、被写体に太陽の光が当たるように立ってもらう。そして露出を下げて撮影。

・片手で素早くセルフィー撮影

ロック画面を右から左にスワイプしてカメラを起動し、内側のカメラに切り替え、ボリュームボタンを押してシャッターを切る。画面のシャッターボタンをタップするよりもやりやすいですね。

・セルフィーを編集してシェア

内側カメラに切り替えて撮影したセルフィーを写真アプリで開き、編集モードへ。多くの場合、セルフィーでは余白などが多いため、余白が少なくなるようトリミングし、自動編集ボタンをタップし、編集終了。できあがった写真を共有ボタンをタップして共有。

・夕日に浮かぶシルエット

被写体には夕日を背にしてたってもらい、逆光の状態に。被写体の部分を長押ししてフォーカスと露出をロックし、夕焼けの空の色やテクスチャが分かるまで露出を下げる。

・iPhone 7 Plusでのグループポートレート撮影

iPhone 7 Plusのポートレートモードでは、1人だけでなく、複数の人が写り込んだグループ写真を撮影することもできます。撮影モードをポートレートに切り替え、被写体となる人の顔にボックスがついて、顔が認識されていることを確認。そして「被写界深度エフェクト」の黄色いサインが点灯したところで撮影。

・逆光での撮影

これはHDRでの撮影です。HDRをONにすると、明るいところと暗いところの両方のディテールがはっきりと描かれるようになります。逆光の被写体を長押ししてフォーカスをロックし、露出を下げて被写体を暗くし撮影。

いかがだったでしょうか。iPhoneのカメラアプリはこれまで大きく変化していないため、知っている機能も少なくなかったかもしれません。ぜひ、日々の写真撮影に生かしてみて下さい。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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米国カリフォルニア州バークレー在住の松村太郎が、東京・米国西海岸の2つの視点から、テクノロジーやカルチャーの今とこれからを分かりやすく読み解きます。毎回のテーマは、モバイル、ソーシャルなどのテクノロジービジネス、日本と米国西海岸が関係するカルチャー、これらが多面的に関連するライフスタイルなど、双方の生活者の視点でご紹介します。テーマのリクエストも受け付けています。

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