日本代表の「兄弟対決」で見えた、久保建英のトップ下の可能性と起用法論の問題点。
「兄弟対決」に、注目が集まった。
日本代表とU-24日本代表が激突した試合は、ワンサイドゲームになった。長友佑都や大迫勇也といった経験豊富な選手がいるA代表が3-0で勝利。貫禄を見せつける結果になった。
■4-2-3-1の2列目
この試合、フォーカスすべき点はいくつもあったが、特筆すべきは久保建英の「トップ下」だろう。
横内昭展監督は【4-2-3-1】のトップ下に久保を組み込んだ。三好康児と遠藤渓太が久保と共に2列目のポジションに入り、1トップには田川亨介が起用された。
(久保のトップ下)
チームとして、目指していたのは流動性と連動性のある前線だ。誰かがスペースを空け、そこに他の誰かが走り込む。2人目、3人目の動きが攻撃にダイナミズムをもたらす。対戦相手としては、マークが捕まえ難くなる。
(前線の流動性)
久保はその中で自由にプレーしていた。ピッチ上のどこに動いてもいい、というのは、彼にとって大きなアドバンテージである。
(ライン間のプレー)
ライン間でボールを受け、敵を引き付けて味方にスルーボールを送る。DFが寄せてこなければ、自らドリブルを仕掛けていく。ファールを誘い、危険な位置でFKを得る。そういう「久保らしさ」が、随所に散りばめられていた。
(全2184文字)
■攻撃の機能性
ただ、U-24代表の攻撃が完全に機能していたとは言い難い。
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