小室眞子さんの結婚 米主要メディアはどのくらい大きなニュースとして報じたか
小室圭さんと眞子さんが26日に結婚し、アメリカでもそのニュースが一斉に報じられた。
2人の新天地となるニューヨークでは、この結婚がどの程度大きなニュースとして取り上げられたのか、見てみたい。
まず主要紙、ニューヨークタイムズの27日付の一面ニュースから。
- ファイザー製の新型コロナワクチン 5-11歳の子どもへの緊急使用についての協議
- COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)までもうすぐ。各国の取り組みへの評価、今後の戦略、展望など
- 上院民主党議員 超富裕層や大企業へ増税を要求
- ポレクシット(ポーランドのEUからの離脱)へと向かう同国の困難
- 今夏市内で起こった4人の子の虐待死 浮き彫りとなった行政による介入制度の崩壊
一面の下部にある目次では、「東京では控えめな祝福」という小見出しで、眞子さんの結婚会見が国際面(4〜11面)の最終ページで紹介されていることがわかる(トップ写真)。
4面から始まる国際面を開くと、世界中で今起こっているさまざまなニュースが大きく報じられている。
- フランス:ナチスの支持者によって発掘された文献が騒動に
- ハイチ:地元ギャングが関与しているアメリカ人宣教師らの誘拐事件 続報
- ミャンマー:アウンサンスーチー氏の支持派や弁護団が国軍に対して抵抗する動き高まる
- ポーランド:ポレクシットへと向かう同国の困難
そのほか中東問題や気候変動問題などが続き、国際面の最終ページにあたる11面で、やっと日本の話題だ。
小室眞子さんと圭さんの結婚については、11面の半分以上のスペースを割いて報じられた。
A Princess Gets Married, Minus the Royal Fanfare (プリンセスが結婚。盛り上がりに欠ける祝福)
電子版:At Last, a Royal Wedding. But No Trumpets, Just a News Conference(ついに行われたロイヤルウェディング。しかし(祝福の)トランペットはなく、記者会見のみ)
同紙は、記事の中で「結婚式や(英国王室のような)バルコニーでのキスはなかったが、その代わりにロマンチックで献身的な切ないシーンがあった」と表現し、小室圭さんがカメラ目線で「眞子さんを愛している。一度きりの人生を愛する人と共に過ごしたい」と宣言したことについて触れた。
また、これまで一部のメディアが、小室さんのポニーテール姿に焦点を当てたり、秋篠宮家へ挨拶に行くのに(無地ではなく)ストライプのスーツを選んだことを嘲笑したりするなど、日本独特の報道姿勢についても触れた。
ニューヨークの別の主要紙、ウォール・ストリート・ジャーナルはどうか。
同紙は経済やビジネス系のニュースが主なので、これまで眞子さんの結婚関連の話題が報じられたのは1度だけ。今月頭の結婚の公式発表時が最初で、今回の結婚会見報道(26日付)はそれに続いて2つ目の記事となった。
国際面の「World Watch」というセクション枠での扱いだが、写真付きで紹介されている。
- 香港:国際人権団体、アムネスティ・インターナショナルが香港から撤退へ
- 日本:プリンセスが婚約者と結婚、皇籍離脱
- ナイジェリア:アフリカで初のデジタル通貨「eナイラ」が導入
Princess Weds Fiance, Forfeits Royal Status (プリンセスが婚約者と結婚、皇籍離脱)
電子版:Japan’s Princess Mako Loses Royal Status as She Marries a Commoner(日本の眞子内親王、一般市民との結婚で皇籍離脱)
最後にニューヨークのタブロイド紙、ニューヨークポストは26日、27日と連日、2人の結婚について大きく報じた。特に27日の記事では、「日本の報道機関によると」という前書きで、「結婚したばかりの夫と共に、ニューヨーク市内の1ベッドルームの賃貸アパートに住む準備をしている」と紹介し、2人がもうすぐニューヨークに居を構えることを強調したものだった。
民間人となった眞子さん夫妻のニューヨークでの生活を、地元メディアが今後どのように扱っていくかは未知数だ。ただ、冒頭のニューヨークタイムズの記事の結びは、結婚時に眞子さんが発表した「新しい環境で心穏やかに生活を送りたい」という回答文を引用したものだっただけに、同紙を始め多くのメディアは夫妻のアメリカでの新たな門出を静かに見守っていくスタンスなのではないだろうか。
(Text and photos by Kasumi Abe) 無断転載禁止