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大谷翔平の盗塁成功率は、シーズン40盗塁以上の歴代トップ10に入るのか。1位はイチローの95.7%

宇根夏樹ベースボール・ライター
イチロー MAR 2, 2007(写真:アフロスポーツ)

 今シーズン、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、46盗塁を記録している。盗塁死は4度なので、成功率は92.0%(46/50)だ。

 40盗塁以上のあと2人、62盗塁のエリー・デラクルーズ(シンシナティ・レッズ)と41盗塁のブライス・トゥラング(ミルウォーキー・ブルワーズ)は、それぞれ、成功率82.7%(62/75)と成功率87.2%(41/47)。決して低くはないものの、90%を下回っている。

 データがはっきりしている1951年以降、シーズン40盗塁以上の選手は、今シーズンの3人を含めずに、延べ462人を数える。彼らのうち、盗塁成功率90%以上は、2006年に95.7%(45/47)のイチローを筆頭に22人。その人数は全体の5%未満だ。そこに、現時点の大谷の盗塁成功率を当てはめると、7位に位置する。

筆者作成
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 昨シーズンから、ルールが変更されたとはいえ、大谷の盗塁成功率は、極めて高い(「新ルールは6年ぶりに「50盗塁以上のスピードスター」を生むのか。過去5年のシーズン最多は47盗塁」)。ちなみに、大谷が過去に20盗塁以上を記録したシーズンの成功率は、2021年が72.2%(26/36)、2023年は76.9%(20/26)だ。20盗塁未満のシーズンも、成功率90%以上はない。2020年の87.5%(7/8)が最も高く、2019年の80.0%(12/15)がそれに次ぐ。

 大谷は、直近の39試合で23盗塁を記録していて、盗塁死は一度もない。シーズン全体の盗塁成功率95%以上とするには、ここからの残り22試合において、盗塁死なしで30盗塁以上を必要とするが、盗塁死なしで10盗塁なら、成功率は93.3%(56/60)となり、2004年のカルロス・ベルトランと並ぶ。また、盗塁死なしで17盗塁だと、成功率は94.0%(63/67)。2008年のジミー・ロリンズをわずかに凌ぐ。

 なお、大谷の盗塁死は、6月1日が二塁牽制&挟殺、6月21日、7月14日、7月22日はいずれも二盗失敗だ。最初の投手は、カル・クオントリル(コロラド・ロッキーズ)。2度目以降のバッテリーは、ロサンゼルス・エンジェルスのルイス・ガルシア(現ボストン・レッドソックス)とローガン・オホッピー、デトロイト・タイガースの前田健太カーソン・ケリー(現テキサス・レンジャーズ)、サンフランシスコ・ジャイアンツのブレイク・スネルパトリック・ベイリーだった。

 大谷の盗塁(と打点)については、こちらでも書いた。

「大谷翔平はイチローのシーズン最多盗塁を上回る!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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