【大阪/谷四】カレーの激戦区に新OPEN!単なる新参者ではない!その正体は?取材した
はらぺこライターの旅人間です。いきなりだが…大阪のカレー激戦区「谷四」に新しいカレー店が新規オープンしたのをご存知だろうか?
谷四とは”谷町4丁目”の通称で大阪城の西側の地域、この界隈は人気のカレー店が集まるエリアとして知られている。
こんな激戦区に新参者が…?いい度胸じゃないか!取材した。
HOKUToo(ホクトゥ)
この店の名はHOKUToo(ホクトゥ)という。場所は、ハッキリ言って少し分かりにくい。雑居ビルの奥の奥にあるからだ。
「こんな目立たないトコロに」と言いたいが、魅力的なカレー店は隠れ家的な方が面白いと私は思っている。
少し脱線するが…。
あのスパイスカレーの先駆者として有名な「旧ヤム亭」も空堀商店街で誕生する前は南船場の雑居ビルの2階で間借りしていた。2010年頃だろうか?私はその当時の常連客だった。
なぜ、こんな事を書くかと言えば…
少し似た雰囲気を感じたからだ。しかも、店主の北東さんにお話を聞けば、つい最近まで空堀商店街の「旧ヤム邸」のスグ近くで間借りを営業していたというのだ。偶然とはいえ興味深い。
どうして激戦区に店舗を?
気になる部分を率直に聞いてみた。すると「自分のカレーが通用するかを試したかった」という答えが返って来た。
間借り時代の空堀商店街、現在の谷四、スタートから”レッドオーシャン”に飛び込む度胸がすごい。
どうしてカレー屋さんに?
続けて聞くと、もともと北東さんはパティシエとしてカフェで働いていたそうだ。その時に、お店でカレーを作っている工程を見て「スパイスだけで、こんなに香り豊かに表現できるなんて」と感動したという。
そして、そこからがスゴイ!
本場のインドまで渡り本格的にスパイスを学んで帰って来たというのだ。やっぱり只者ではないようだ。
HOKUTooのカレー
さて、一体どんなカレーが出て来るのだろうか。
メニューを見るとシンプルで分かりやすい。今回は王道のマトンカレーとチキンカレーの「2種盛り」を頂いた。
単品の「マトンアチャール」も。
このマトンアチャールはカレーに一緒に混ぜて食べても良いし、そのまま食べても良い。ただ、底にたまった汁をカレーにぶっかけて食べると劇的に美味さが増すので騙されたと思って是非一度やって欲しい。
同店を利用の時は必ず追加注文したい”おすすめ”の一品と言える。
さて、マトンとチキンの2種盛りカレーは、副菜にカボチャのアチャール、菜の花のアチャール、紫キャベツのマリネ、そして甘唐辛子と山椒のふりかけ、そして中央にパパダム(パーパド)が突き刺さっている。
(※副菜の野菜などは時期によって内容は変わる)
パパダムはお豆の煎餅で、薄いクラッカーのような感じ。食べ方は自由だが崩して一緒に混ぜ合わせて食べるのが人気のよう。
同店のカレーの特徴は”食べやすさ”にある。添加物に頼らずスパイスの調合だけでマイルドで深みのある味わいを見事に作り出している。
辛いスパイスチリの割合を減らし、スパイスを多用に使用しているので毎日でも食べられる。混ぜ混ぜして食べるのがおすすめだ。
本場インドを再現したチャイ
魅力はカレーだけではない。チャイの”こだわり”も際立っている。日本茶卸小売業を営む茶創人の川上氏とタッグを組み、本場インドのチャイを家庭でも飲みやすくするように4年半の月日を経て完成させたティーパック「SHANTI CHAI(シャンティチャイ)」の販売も行っている。
店内で飲める「煮出しチャイ」の美味しさは言うまでもないが、特筆したいのは「牛乳に直接ティーバッグを入れ、手軽に本格的なチャイが作れる」点だ。
ご存知だろうか?
一般的に流通しているティーバックタイプのチャイは、一度お湯で浸出してからホットミルクを注ぐ方式になる。理由は牛乳の幕が邪魔をして、ティーバックの中身が牛乳にはうまく溶け出さないからだ。この製品はティーバッグなので「水出し」でも楽しめる唯一無二の製品なのである。
カレーの激戦区「谷四」に新規参入した同店は、単なる新参者ではない。元パティシエの経歴を持ち、スパイスを本場インドで学び、空堀商店で間借り営業を始めたら売切れ続出という実績も持つ。
更に日本茶の専門家とタッグを組んで画期的な新製品を生み出している。実際に食べに行くと分かるが素朴な店だ。しかし秘めた情熱は並ではない。谷四がまた騒がしくなりそうだ。
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HOKUToo(ホクトゥ)
住所:大阪市中央区内淡路町1丁目3−7 日宝内淡路ビル1階奥
営業時間:11:30~15:00
定休日:4月は無休、5月以降は変更あり
公式instagram(外部リンク)
地図(外部リンク)
取材協力:HOKUToo
新規オープン取材にて料理を提供いただきました。本記事制作にあたってはガイドラインに基づき公平中立に制作しています。