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ジャッジは本塁打と打点、オズーナは打率と打点が1位。二冠王はどの組み合わせが珍しいのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)Aug 27, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、51本塁打と122打点を記録し、どちらもア・リーグのトップに位置している。打率.333は2位。こちらのトップは、打率.346のボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)だ。

 ナ・リーグでは、マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)が、ともにトップの打率.308と98打点を記録している。37本塁打は2位。41本塁打の大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)に次ぐ。

 このままの順位でレギュラーシーズンを終えると、ジャッジとオズーナは、二冠王となる。ジャッジが「本塁打王&打点王」、オズーナは「首位打者&打点王」だ。

「本塁打王&打点王」は、今世紀に限っても、延べ18人を数える。短縮シーズンの2020年に18本塁打&56打点のオズーナと、2022年に62本塁打&131打点のジャッジもそうだ。それぞれの打率は、4年前のオズーナがナ・リーグ3位の.338、2年前のジャッジはア・リーグ2位の.311だった。

 なお、この記事において、三冠王は、二冠王に含めていない。例えば、今世紀の「本塁打王&打点王」のなかに、2012年の三冠王、打率.330&44本塁打&139打点のミゲル・カブレラは入れていない。

 一方、「首位打者&打点王」は、多くない。打点が公式記録となった1920年以降、この2タイトルの二冠王は、見落としがなければ、延べ11人だ。今世紀に入ってからは、2007年に打率.340&137打点のマット・ホリデイだけ。ちなみに、息子のジャクソン・ホリデイ(ボルティモア・オリオールズ)は、この当時、3歳だった。

 ただ、「首位打者&本塁打王」は、さらに少ない。1920年以降は、1924年に打率.378&46本塁打のベーブ・ルース、1939年に打率.349&28本塁打のジョニー・マイズ、1941年に打率.406&37本塁打のテッド・ウィリアムズ。この3人しかいない。

 現時点でジャッジに次ぐ、ホームランと打点のア・リーグ2位は、それぞれ、38本塁打のアンソニー・サンタンダー(オリオールズ)と104打点のホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)だ。ナ・リーグでは、打率.305のルイス・アライズ(サンディエゴ・パドレス)と94打点の大谷が、2位に位置している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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