NYの飲食店で「焼酎」メニューが今後増えていくかもしれない...その理由
アメリカでは一般的に日本酒の「Sake」(サキと発音されることが多い)は知られていても、「Shochu」になるとまだ日本酒ほどの認知度には至っていない。
しかし今後、焼酎にもスポットライトが当たっていくかもしれない。
ニューヨーク州では6月30日、アルコール飲料管理法が改正された。これにより、ビールやワインなどと同類で、アルコール度数24%以下の焼酎もソフトリカーライセンスで販売することが可能になった。
つまりこれまで焼酎は、ハードリカーライセンスのある店(バーなど)でしか取り扱いができなかったが、度数24%以下であれば、ソフトリカーライセンスを持つ一般のレストランでもメニューとして置くことができるようになったというわけだ。
そこで10月3日、九州から蔵元11社を招き、日本酒造組合中央会(JSS)が主催してセミナーと試飲会が行われた。
参加した蔵元:
① 霧島酒造 ② 薩摩酒造 ③ 宝酒造 黒壁蔵 ④ 繊月酒造 ⑤ 高橋酒造 ⑥ 三和酒類 ⑦ 八鹿酒造 ⑧ 京屋酒造 ⑨ 赤嶺酒造場 ⑩ 玄海酒造 ⑪ 山の守酒造場
セミナーや試飲会では、お湯割りや酎ハイ、カクテルなどさまざまな楽しみ方ができる日本の焼酎の魅力が、飲食店関係者やメディアを対象に紹介された。
登壇者の一人、ビル・ガンサー(Bill Gunther)氏は、当地の日系のバーで焼酎に出合って以来焼酎にのめり込み、焼酎オタクを自称する。ガンサー氏は焼酎の魅力を発信するウェブサイトKANPAIの寄稿者でもあり、実際に九州の蒸留所を訪問するなどして、アメリカで焼酎の魅力を伝える活動をしている。焼酎のどこに魅力を感じたかについては「フレーバーがたっぷりで、飲みやすいこと」と話す。
参加者の1人も「焼酎カクテルを初めて試したが、飲みやすくて美味しかった」と感想を語った。また「ニューヨークは、新しいものにオープンで味に偏見のない人が多いので、今後広まっていくのではないか」と期待を寄せた。
(Text and photos by Kasumi Abe) 無断転載禁止