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ゴーン氏の変装“特定”進む 総額約1万円、ネットで買える

岡田有花フリーランス記者
作業員姿に変装して拘置所を出たゴーン氏(写真:ロイター/アフロ)

 会社法違反などの罪で起訴された日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告は、10億円という巨額の保釈保証金を納付し、3月6日午後、拘留先の東京拘置所から保釈された。

 保釈時は、作業着姿に変装し、屋根に脚立を載せたスズキの軽自動車「エブリイ」に乗って拘置所を出た。カリスマ経営者らしからぬ変装姿や、日産の自動車を使わなかったことがネットでも大きな話題を集めた。

 ネットでは、ゴーン氏の作業着がどのメーカーのものなのかの特定をするユーザーが多数現れ、盛り上がっている。

 チャコールグレーの作業着は、「ジーベック」というブランドのブルゾンとみられる。ネットでは4000円程度で購入できる商品だが、胸には「(株)○○ハウジング」と縫い付けられており、ハウスメーカーの制服を借りてきたのかもしれない。作業パンツもジーベックのものとみられ、3000円前後でネット販売されている。

 作業服の上に着ているオレンジ色の安全チョッキは、「ミドリ安全」というブランドのものに似ており、ネットでは3500円ほどで購入できる。

 水色の作業帽は、似た型のものが、「TC八角帽」「八角作業帽」などの名でネットで1000円ほどで売られている。ゴーン氏の作業帽には「N」に丸を付けたロゴが付いており、「鉄道車両の改造などを手掛ける日本電装のものでは」との指摘もある。

 また、エブリイ車内には「JINローラー」と書かれた箱が搭載されていた。JINローラーは塗装用のペイントローラーで、「ゴーン氏のコスプレは塗装屋さんだった」との指摘も出ている。

 ゴーン氏の“変装グッズ”をネットで買うと、総額1万円強程度だ。コスプレグッズとして人気を集める……かもしれない。

 朝日新聞によると、ゴーン氏の衣装は弁護人が用意したもの。衣装や軽自動車に書かれた社名の企業はそれぞれゴーン氏と無関係で、“変装”に使われたことに戸惑っているという

フリーランス記者

1978年生まれ。京都大学卒。IT系ニュースサイト記者、Webベンチャーを経て、IT・Web分野を軸に幅広く取材、執筆するフリーランス記者。著書に「ネットで人生、変わりましたか」(ソフトバンククリエイティブ)。

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