追悼 陳建一さん。「四川飯店」の汁なし麻婆麺がカジュアルに楽しめるお店が東京・代々木に登場!
「四川飯店」グループ会長の陳建一さんが3月11日、間質性肺炎のため亡くなった。67歳だった。
フジテレビ系列で1993年から1999年に放送された料理番組『料理の鉄人』で「中華の鉄人」として出演し、お茶の間の人気者だった。
番組の開始当初から最終回まで出演し続けた唯一の鉄人が陳さんで、92回の戦いの中での戦績は67勝22敗3引き分け。その中でも19連勝という記録は前人未踏だった。
陳さんは、「四川料理の父」と言われた父・陳建民さんがオーナーを務めていた「四川飯店」で修業し、建民さんの死去に伴い、1990年に「四川飯店」のオーナーに就任した。
陳さんの何よりもの功績は、四川料理を日本人の口に合うようにアレンジし、日本に根付かせたことである。特に日本人に合った香辛料の使い方は、その後の日本の四川料理に大きな影響を与えている。
「四川飯店」のカジュアル店が東京・代々木に登場!
2022年11月には東京・代々木に「四川飯店麻婆豆腐 代々木」がオープン。
「四川飯店」の創業より半世紀を超えて受け継がれる「麻婆豆腐」と、隠れた一品「汁なし麻婆麺」をメインに、夜はおつまみとお酒をカジュアルに楽しめるお店だ。
これほど美味しい汁なし麻婆麺になかなかお目にかかったことがない。
餡がたっぷりで、豆腐もひき肉も贅沢な量。細麺にもったりと絡み、飛び上がるほどに美味しい。
辛さは好みに合わせて事前注文でカスタマイズできる。
卓上には「かおり」「しびれ」2種類の山椒が置いてある。
辛さ、しびれが苦手な方でも、「かおり」をかけることで山椒の香りを楽しむことができる。四川料理を日本人の口に合うように改良してきた陳さんの気配りが受け継がれている。
個人的には「焼売セット」がオススメ。
セットにはライスもついてくるので、麻婆飯としても楽しめる。焼売も大きくてとても美味しい。
パクチーのトッピングもオススメだ。
これほどカジュアルに本格的な四川料理が楽しめるのが嬉しい。
陳さんの功績を噛みしめながら、今こそ「四川飯店」で麻婆を楽しもう。
四川飯店麻婆豆腐 代々木
東京都渋谷区代々木1-58-7 ヴェラハイツ代々木105
※写真はすべて筆者による撮影