横浜家系×別格「別格 麺神 横浜家系豚骨醤油」はどこが“別格”か? ラーメンライターがガチレビュー!
明星食品から2024年9月9日に「別格 麺神 横浜家系豚骨醤油」が新発売した。価格は306円(税別)。
スーパーマーケットでは250~300円ぐらいで売っているやや高額なカップ麺だ。
「別格」とは思い切ったネーミング。買う前からハードルが爆上がりしてしまうネーミングだ。
今や当たり前の存在だが、そもそも「麺神」という名前も、「麺」の「神」を名乗る自信満々なネーミングだった。
今回はそんな「麺神」の中の「別格」ということで史上最高レベルでハードルの上がりきった一品だ。
「横浜家系ラーメン」のカップ麺、チルド麺、冷凍麺は今までも数々食べてきているが、それぞれの商品に味の特徴があるのが面白い。家系ラーメン店に醤油先行型からクリーミー型、直系店から資本系、インスパイア店までバリエーションがあるように、市販の商品にもバリエーションがあるのだ。
横浜家系ラーメンにはなんとなくの定義はあるが、これと決まったものはないため、どのお店をベンチマークして味づくりをするかによって仕上がりが変わってくる。
今回の「別格 麺神 横浜家系豚骨醤油」はパッケージが青。
青のパッケージの商品は今までも多くあったが、青いどんぶりの家系ラーメンというと、オールドスタイルなお店が多く、そういった豚骨の骨感をじんわり感じる味の方向性なのではと推測できる。ただ、最近はヒット作に倣った青のパッケージの商品が増えてきているため、一概にそう言えなくなってきているのも間違いない。
フタを開けると、粉末スープ、液体スープ、かやく、ノリが出てくる。
かやくだけを先に入れ、お湯を注いで5分待つ。粉末スープも後入れなので注意したい。
5分待ったら粉末スープ、液体スープを入れてかき混ぜ、ノリをのせて完成だ。
具はチャーシュー、ほうれん草、ノリ3枚。オーソドックスで、チャーシュー、ほうれん草もレトルトではなくドライタイプなので、ここまではそこまでの別格感は感じない。
なんと言っても特徴なのは麺だ。
「新生めん風3層極太製法」の麺を採用している。上と下の外層でツルツル感を生み、真ん中の内層でコシをアップさせ、極太麺を作り上げている。もちろんノンフライ麺。
この麺はなかなかカップ麺でお目にかかれないクオリティのモチモチ感。
うどんレベルのもっちり感で、食べて誰もが驚くだろう。本来の家系ラーメンの酒井製麺などに代表される平打ち麺とはイメージが全く違うが、これはこの自慢の麺を家系スープと合わせて食べてほしいという提案だろう。
スープは家系ラーメンの中ではクリーミー型の方に分類される味わい。
醬油ダレや鶏油もしっかり入っているものの、豚骨感にある程度マスキングされており、豚骨の濃厚さが少し出たバランスになっている。こちらも直系やオールドスタイルな家系ラーメンとは異なるものの、ファンの多い味わいだろう。ニンニクや生姜、ローストオニオンなどの風味を感じ、中毒性もプラスしてある。
というわけで圧倒的に、自慢の「新生めん風3層極太製法」を食ってくれ!という一品。
家系ラーメンとして「別格」ということよりも、最高にモチモチの「別格」の麺が完成したので食ってくれ!というメッセージを感じた。
確実にカップ麺の麺の進化を感じることができるので、見つけたらぜひ試してみてほしい。
※写真はすべて筆者による撮影