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努力する子としない子の違い!保育士が教える「試行錯誤を楽しむ子になるために親がやるべき事」

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。

「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、現在子育て世代を集めてオンライン講座を開いたり、育児に関する情報の発信を行ったりしている現役の保育士です。

今回は努力する子はここが違う!大人が気を付けるべき子どもとの関わり方についてお話ししていきたいと思います。

尽きない大人の心配事

子どもにこんな事を感じたことはありませんか?

・遊びがコロコロ変わっていつも集中していない
・すぐに諦めるから何事も続かない

子どもが小さいうちはよくある姿ですが、ついそんな姿を見て心配になってしまう方も多いのではないでしょうか。

特に周りの子がじっと集中して遊んでいる姿を見てしまうと、

「なんでうちの子は…」
「これじゃあ学校に行っても…」

などと落ち込んでしまうこともあるかもしれません。

ところが、努力のできる子は人から言われて嫌々やっている訳ではありません。

それは、試行錯誤しながら課題に取り組むことを楽しんでいるからです。

そうなれば、どうすると楽しく取り組むことができるのか気になりますね。

そのためには、ある1つのことに大人が気を付けなければならないのです。

それさえ知っていれば、「勉強しなさい!」と子どもを叱ったり、「この子は大丈夫なのかしら」と心配する必要もなくなりますよ。

一体どんなことに気を付けると良いのでしょうか。

やってみよう!

子どもが努力することを楽しめるようになる方法。

それは、「結果ではなく過程に注目する」ということです。

例えば、積み木を高く積み上げて遊んでいたとします。

その時に失敗して崩してしまったとしましょう。

この場合、
・残念!崩れちゃったから失敗だね
・次は頑張ろうね
・ゆっくりやらなかったから崩れたんだよ?

などと話すことは、結果に注目してしまっています。

しかし、過程に注目していればどうでしょうか。

もし、崩れてしまった時でも、
・今はゆっくり積んでみたんだね?さっきよりグラグラしてなかったんじゃないかな?
・今みたいに両手で積んだ方がやりやすかったんじゃない?良い発見したね!

などといった言葉が出てくるかと思います。

つまり、学校の勉強で言うなら"テストの点数"ではなく、"テストのために勉強した時間やそのやり方"に注目すると言うことです。

結果はさておき、まずはその過程がどうであったかについて話すようにしましょう。

どうして過程が大切?

結果ではなく過程を大切にすることで、一体なぜ子どもたちは努力することが楽しくなるのでしょうか。

その理由は大きく分けて3つあります。

①失敗を恐れなくなるから

結果に注目していると、うまくいった時だけ認めてもらえるということになってしまいます。

すると、「これはできそうにないな」と感じるような難しい課題には取り組まなくなってしまうのです。

「失敗しても良い」なんて言葉もよく聞きますが、結果に注目してしまうと「失敗=ダメ」と捉えてしまうので、どうしても失敗を許容できなくなってしまいます。

しかし、結果を気にしなければ、失敗しても必要以上に肩を落とすことがありません。

そのため、どんな難しい課題に対しても失敗を恐れずに、楽しく挑戦できるのです。

②新しい発見を楽しめる

例えば、先ほどの積み木の例だと、両手で積んでいたと言うのは本人は気付いていないかもしれません。

そのため、会話を通して新しい発見が見つかることもあるのです。

すると、
・なぜ自分が失敗したのか
・次はどこを改善してみようか

などと、考えるきっかけになりますね。

この試行錯誤こそが「楽しさ」であり、次の成功へと繋がるのです。

③自己肯定感が育まれる

もし結果だけにこだわっていると、必ず「良かった」か「ダメだった」のどちらかに分けられてしまいますよね。

そうすると、もし「ダメだった」が続いてしまうと、自信をなくしてしまうことが大いにあると思います。

しかし、過程に注目してみると、常にどこかで「良かった」と認めてもらえる部分が出てきますね。

そうすることで、「自分の努力は無駄になっていないんだ」と自信がつきますし、その積み重ねはやがて自己肯定感へと繋がっていくのです。

口出しは慎重に?

ここまでは大人がどのように関われば良いのかを中心にお話ししてきました。

過程を認めるということは非常に大切ですが、1つだけ注意しなくてはならないことがあります。

それは、必要以上に声をかけてしまうと逆効果になることがあるということです。

子どもが一生懸命に自分で考えている時にいろいろと話しかけることは、子どもが集中して取り組んでいる妨げとなってしまいます。

そのため、大人が守るべきことがあります。

それは、聞かれた時にだけ答えるということです。

つまり、本人が求めた時にだけ大人としての意見を伝えれば良いのです。

そうすることで、必要以上に声をかけてしまい、本人のやる気を邪魔してしまうことを心配する必要はなくなるでしょう。

まとめ

今回は努力する子はここが違う!大人が気を付けるべき子どもとの関わり方についてお話ししました。

何事においても努力のできる子は、試行錯誤しながら努力することを楽しんでいるのです。

そのためには、子どもの行う遊びや勉強などの全てにおいて、結果ではなく過程に注目するようにしましょう。

そうすることで、
①失敗を恐れなくなる
②新しい発見を楽しめる
③自己肯定感が育まれる

などといったメリットがあります。

ただし、過剰に口出ししてしまうことは、子どもの活動を妨げることとなてしまいます。

そうならないためには、子どもにアドバイスを求められた時にだけ話すようにしましょう。

幼少期の子どもたちは、今の大人の関わりが基礎となってその先へと繋がっていきます。

その大切な時期の子どもに対して否定的にならないようにするためにも、過程に注目して本人の行動を認めていくということは非常に重要です。

少しでも良いので、ぜひ家庭で取り入れてみてもらえたらと思います。

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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