【現役保育士目線】おむつのサブスクはありがた迷惑?「大量に余るSサイズ」
現役保育士&幼保英検1級です。
毎月一定額を支払えば保育園で使うおむつが保育園に届き、家庭からは持参しなくても良いというおむつのサブスクリプション(定額)サービス。
保育園へのおむつ持参が不要、おむつへの名前書きが不要など、保護者目線ではメリットに感じる点が多いのではないでしょうか。
保育士の立場ではこのサブスク、実はありがた迷惑という側面もあるのです。
このサブスクのおむつをどのように保育園で扱っているのかを紹介しながら、「保育士目線ではサブスク面倒説」を検証したいと思います。
サブスク登録状況の追跡が面倒
全員で一斉導入ではなく、サブスクにしたい人は申し込んでも良いという保育園の場合、主に入園・進級のタイミングでサブスクの申し込みを募ります。
サブスクをする家庭が決まったら、保育園でも「つくし組さんはサブスク3人で残りが自宅から持参」「3人のうちケンちゃんはLサイズであとの2人はMサイズ」というように名簿等に記入して管理します。
このため、サブスクを辞めた人がいれば、辞めたあとにもおむつを提供してしまわないようまた名簿を更新して・・という風に常にサブスク状況を追うという追加業務が発生します。
サブスクを辞めたときのフォローがいる
意外と多いのが、サブスクを辞めたあとに自宅からおむつを持ってくるのを忘れてしまうというご家庭。
サブスク中のクセでおむつを持ってくるのを忘れてしまうのですね。
このため、サブスクを辞める手続きをした家庭には「ケンちゃんはサブスクを辞めたとのことなので、来月からおむつを持ってきてくださいね」と、個別にフォローしています。
さらに、サブスク運営会社によっては1ヶ月間は無料などのキャンペーンをやっている場合も多く、キャンペーン期間だけ利用する家庭もあります。
そうなると1ヶ月後におむつ持参のフォローをして・・と、保育士側としては非常にややこしいです。
おむつ替えのときに所有者を迷ってしまう
サブスクのおむつは市販品と全く同じものです。
あの有名アニメキャラがおしりにプリントされているおむつだったり、うさぎさんが微笑んでいるあの有名おむつだったり、サブスク運営会社によりメーカーは異なります。
おむつを家庭から持参する子とサブスクの子が混在している場合、家庭から持参している子が記名を忘れていると、さあ大変。
「この、○○えもんおむつ誰のだっけ?サブスクのおむつかな?」
「ケンちゃんちも、○○えもんじゃなかった?」
「ケンちゃん、もうおむつ替え終わったから、サブスクの3人のものじゃない?」
サブスクのおむつには当然記名がないので、持ち主探しがはじまります。
おむつのサブスクは便利なのですが、導入するなら全員サブスクで統一してほしいというのが保育士の本音です。
おむつのサイズが合わない場合のフォローが面倒
サブスクのおむつのサイズはサブスク運営会社のWebサイトなどで手軽に変更できますが、おむつをサイズアップしたときにサブスクの方のサイズ変更を忘れがちです。
おむつを家庭から持参していないため、保育園でどのサイズのおむつを使っているのか見落としてしまうのですね。
自宅で穿くおむつをLサイズに変更したとしても、サブスクの登録変更を忘れMサイズのままになっていることが非常に良くあります。
その場合、保育士は降園などの際に「あの、ケンちゃんのお母さん、おむつがMだときついのでサブスクをLサイズに変更お願いできますか」などとフォローしなくてはいけません。
微妙に面倒です。
おむつの在庫管理が大変
サブスクのおむつは1パック単位で注文できるとは限りません(サブスク会社による)。
注文は5パック(おむつ220枚分)からなどとなっている場合が多いです。
Sサイズのサブスクの子が一人だとしても、5パックまとめて注文しなくてはいけないため、かさばるおむつのパックがどーんとまとめて保育園に届きます。
さらにMサイズ・Lサイズ・LLサイズと届くため、保育園内で在庫を置いておく場所に非常に困ります。
保育室には置ききれずトイレの棚の上や、職員用トイレの棚の上に分散して無理やり保管しているのが現状です。
発注を忘れて買い出しに
サブスク運営会社には保育園から必要数のおむつを事前に発注します。
上記のとおり5パック単位(サブスク会社による)なので、Mサイズは4人なので一人1日6枚使うとして・・在庫は残り2パックなので・・そろそろ発注しておこうというように先読みをして発注作業をします。
早めにたくさん発注しすぎても置き場所に困るので、なくなる寸前に発注しなくてはいけません。
さらに、発注してもすぐ届くわけではないため、発注を忘れてしまうとさあ大変。
「サブスクのおむつが明後日にしか届かないから、明日の分は今から買ってくるわ!」といって、ドラッグストアに駆け込まなくてはいけないということもあります。
段ボールが大量発生
保育園がサブスク運営会社におむつを発注すると、配送されるときは巨大な段ボールに入って届きます。
受け取った保育士は、段ボールを開け、中からおむつのパックを出し、パックからおむつを取り出し、サブスクを利用している子のオムツ入れの箱に仕分けして入れるという作業を行います。
おむつが届くたびに大きなダンボールを捨てにいかなくてはいけないため、保育が中断されて地味に困ります。
邪魔なので室内に置いておいて後で捨てようというわけにもいかないですしね。
まとめ
おむつのサブスクは便利なサービスですが、保育士目線では面倒なこともあるというお話でした。
ただし、保育士目線でもおむつのサブスクが役に立ったと思うことがあります。
おむつのパッケージについている全員プレゼントの応募券がわんさか貯まるという点です。
おむつを開封するたびに応募券を集めて商品を10点ゲット。同僚に配ったら喜ばれました。
※注:おむつのサブスクを保育園ではどのように扱っているかについて、実体験を元に一例を紹介しました。サブスクの仕組みや運用は、運営会社や保育園により異なります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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