北欧とバルトの新たな結束を背景に ノルウェー外務大臣が語る、ウクライナ支援と中東和平への献身
ノルウェーのエスペン・バット・アイデ外務大臣(労働党)が、国際記者団とのインタビューで、ウクライナ情勢とイスラエル・ガザ地域の緊張に対するノルウェーの立場と対応戦略について語った。
ウクライナ情勢 強固な支援と防衛の増強
ウクライナ支援として、アイデ外務大臣はノルウェーが安全保障、政治的、そして経済的支援を提供し続けることを明言。
ロシアの地上侵攻に対して「強い言葉で警告する」と、事態の悪化を未然に防ぐための国際社会の協力の重要性を訴えた。また、国際的な取り組みの一環として空中防衛システムへの投資を増やすことも発表された。
「ノルウェーの支援は軍事的な側面だけに留まらない。エネルギー分野やインフラの再建、それらをより回復力のあるものにするための投資も同等に重要です」
「ウクライナは『今』支援が必要だが、『未来にも』支援があることを今知る必要がある」と付け加え、「これからも支援は続くのか」という精神的な不安を和らげることの重要性も強調した。
イスラエル・ガザ情勢 政治的解決への支持
中東における緊張に対しては、ノルウェーは政治的な解決を強く支持している外務大臣によると、ノルウェーはガザ危機の「政治的解決への回帰」支援に専念しており、地域の緊張の激化を避けるための積極的な役割を担う。
「中東の現状は非常に複雑で、国際社会はこれまで以上に協調して対応する必要があります。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のような国連機関の報告を考慮に入れながら、平和的解決に向けて努力を続けています」
北欧チームにできること
アイデ外務大臣は、北欧諸国の取り組みについても言及した。北欧とバルト海諸国との防衛協力によって、地域の安全保障を強化するための共同の努力を強調。8か国の協力は、地域全体の安定を確保し、外部からの脅威に対処するための重要な戦略とされている。
「数週間前に北欧バルト海閣僚会議が開かれ、黒海とバルト海の中間地点で開催されました。会議はゴットランド島からこの海を間近に感じることができる最適の場所で行われました。NATO加盟国としてスウェーデンとも初めて会談を行い、ノルウェーにとって、北欧は非常に身近な存在であることを再確認しました」とアイデ氏は説明しました。
ノルウェーを含む北欧5カ国(スウェーデン、フィンランド、デンマーク、アイスランド)がバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)と緊密な関係を築き、「5カ国が8カ国の北欧になる」とも述べた。これにより、ウクライナなどの国際情勢に対して、これまでとは違う形で、より大きく影響力を持つことが可能になる。
ノルウェーの立場 協調と平和の推進
「国際的な危機に際しては、対話と理解に基づく解決策の追求が最も重要です。ノルウェーはそのような努力において中心的な役割を担い続けるつもりです」
国際的な緊張が高まる中、ノルウェーはその独自の立場から、世界平和と安定に向けて積極的な役割を果たす意向を新たに示そうとしている。