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生きづらさを抱えているアダルトチルドレン(毒親から育てられた人たち)のカウンセリング。改善対処方法。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


今日のテーマは、「生きづらさを抱えているアダルトチルドレン」です。

アダルトチルドレンとは、 親がアルコール依存症の家庭で育って成人した人たちのことです。アダルトチャイルドとは、親がアルコール依存症で家庭で育って成人した人のことです。← 複数と単数の違いです。
※ アダルトチルドレンは、adult children of alcoholics の略です。

でも今は、アダルトチルドレンとは、機能不全家族で育った成人たちを指すこと、そして毒親に育てられた成人たちを指すことが多いです。
※ 機能不全家族とは、虐待や育児放棄(ネグレクト)をする親、およびアルコール依存症やギャンブル依存症の親、そんな親に育てられている子どもがいる家族…という意味です。
アダルトチルドレンは、「大人・子どもたち」という意味で使われることは、ほぼないです。「大人っぽい子どもたち」という意味で使われることも、ほぼないです。

アダルトチルドレンは、次のような性格特徴を持っていることが多いです。
1.依存傾向が強い。
2.自己肯定感が低い。
3.常に不安を抱えている。
4.自分の気持ちがわからない。
5.感情のコントロールが苦手。
6.人に嫌われるのを極端に恐れる。
7.罪悪感を持ちながら生きている。

でも、ここからが非常に大切なのですが、
世の中には、アダルトチルドレンにも関わらず、上記の性格特徴をひとつも持ってらっしゃらない方もいますし、アダルトチルドレンでないにも関わらず、上記の性格特徴をほとんど持ってらっしゃる方もいます。

これは多分に、「生まれつき性格=キャラクター=キャラ に拠るものではないか?」と私は思っています。← この話をし始めると、非常に長くなるので、今回は割愛します。

話は戻ります。
よって、上記の性格特徴を全て持っているからといって、「自分はアダルトチャイルドだ」と決めつけるのは誤りですし、上記の性格特徴をひとつも持ってないからといって、「自分はアダルトチャイルドじゃない」と決めつけるのも誤りだ…ということです。

次に、アダルトチルドレンが、生きづらさから解放される方法ですが、
1.カウンセラーに、「親からどんな酷い仕打ちを受けたか?」 感情を込めて、しっかり事実を、詳細話しましょう。
2.次に、カウンセラーから与えられた宿題を、無理なくしっかりこなしていきましょう。
宿題とは、「何かに依存するのをやめる」「自己肯定感を上げる努力をする」「自分の気持ちを知る努力する」等々です。
 ↑ ↑ ↑
上記の1と2は、非常に重要です。
1をしっかりやるから2が出来るようになるのであり、2だけをやろうとしても上手くいきません。そして、1だけをやっていても意味がありません。そう、最終的には、2が上手く出来るようになることが大切…ということです。そのために、1をしっかりやるということです。

カウンセラーは、来談者中心療法を使い、クライアントの話を支持的に、しっかり聴きます。そしてカウンセラーは、認知行動療法を使い、クライアントに適切な宿題を与え、褒めながら進捗状況を伺っていき、適切な行動を促します。
ご安心ください。カウンセラーは、アダルトチルドレンの味方、クライアントの応援者です。← カウンセラーには、確かなスキルとカウンセリングマインドが求められます。

クライアントは、暗い過去を何度も繰り返し話すうちに、やがて自分の心の痛みが軽くなっていくのを実感するようになります。正に、「話すは放す」です。
そしてクライアントは、宿題をこなすうちに、周囲との人間関係が良好になり、生きやすさを感じるようになります。


カウンセリングは、エステのようなジムのようなものです。
その心は、癒しの場でもあるし、自分に負荷をかける厳しく苦しい場でもあるというものです。
癒しの場であるという感覚は、「カウンセラーから理解してもらった」という喜びから生じるものです。厳しく苦しい場であるという感覚は、思い出したくもない過去に向き合う時に味わったり、宿題をやり続ける困難さから味わったりします。

アダルトチルドレンが、生きづらさから解放されるためには、カウンセラーとクライアントが、互いに協力し合う必要があります。どうぞ、「二人三脚でする作業だ」と思って頑張ってください。途中で苦しい瞬間もあるかと思いますが、カウンセラーと自分の力を信じ、中途半端な形で投げ出さないようにしてください。

私は、あなたが、生きづらさから解放され、
毎日を清々しい気持ちで生きていかれることを、心から願っています。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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