30%売却でバスキア絵画19枚分! 4000億円でZOZOがZホールディングス(現:ヤフー)傘下?
KNNポール神田です。
https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2019/09/12a/
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120190912497301.pdf
2019年10月1日のヤフーの組織変更を前に新たな大型買収ニュースが浮上した。
■ZOZOの株価は急上昇 時価総額7756億円 30%はバスキアの絵画123億円19枚分!
早朝発表のニュースを受け、ZOZO(3092)の株価は急上昇。一時、2575円の高値をつけた。ZOZOの時価総額は7756億円となった。
36%の株を持つ前澤社長が30%の株(9200万株)の売却を同意しているので、その額は2326億円。123億円で落札したバスキアの絵画の19枚分に値する。ヤフー側の申請したTOB価格は1株あたり2620円なので、その額面どおりならば、2,410億円。
前澤社長はZOZOの社長から退任することとなったが、残りの6%のZOZO株を保有することで、10月1日以降はZホールディングスの大株主の一人となる。前澤氏のZOZO保有の個人株30%に対してはZホールディングスとの株式交換という手法もありえるからだ。ヤフーは4,000億円で市場からのTOBで50.1%のZOZO株取得を表明するが、前澤株の30%とすると残りは20.1%の買付。
ZOZOはネット通販で約800万人の顧客を抱え、20〜30代中心の若い世代の客層を持っている。ヤフーとしても手薄な30代以下の若い顧客を獲得することができる。さらにPayPayでの支払いやキャンペーンなども展開できそうだ。
■次の一手を考える同士の結合
ZOZOにとってもヤフーにとっても、この結合は良いタイミングであるといえるだろう。ZOZOはカリスマ社長の一挙一投足の挙動が企業活動に影響を与えるだろうし、ZOZOスーツ以降の立て直しを進行中であった。ヤフーにしても、2019年10月1日からの組織変更と共にこのタイミングでのEC分野の積極投資もさることながら、ZOZOの800万人はヤフーショッピングのプレミア版の『PayPayモール』構想に一番適している。また、ヤフーの通販取扱高はZOZOの約3000億円を加えると約2兆6,000億円となる。
前澤社長個人にとっても、2326億円相当のキャッシュであれ株であれ、人生のイグジットとして、自由に使える資金を手にすることができるハッピーリタイアメントである。むしろ、『PayPay』のキャンペーン大使として、100万円×1000人プレゼントのような企画を先導してくれたほうが両社にとってもさらにハッピーな気がする。
■本日、2019年9月12日(木)17:30から記者会見
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