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ZOZO 前澤社長の総額1億円のお年玉 ペイフォワード

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
前澤友作さんからのDMで当選発表 出典:前澤友作氏twitter

KNNポール神田です。

おはようございます。

当選者へのDM配信開始します!

100名に送り終えるのに数時間かかると思います。

楽しみにお待ちください!!

2019年01月8日09:13

昨日の23時59分まで受け付けた ZOZO前澤友作社長の個人的なお年玉キャンペーンがさっそく当選発表が開始された。

10時すぎがらはZOZOの株価が、急上昇をみせはじめた。

ZOZO[3092]の株価 1月8日午前中の株価 出典:iOSアプリ「株価」
ZOZO[3092]の株価 1月8日午前中の株価 出典:iOSアプリ「株価」

本日の最終的な株価は、2066円、時価総額(株価×発行株数の合計値)は、6,438億円となった。

□2019年1月5日(土曜日)の発表から2日間でフォロワー数大獲得

フォローし、RTすることによって100万円が100人に当たるという個人キャンペーン。

2019年1月6日の時点で、前澤友作社長のフォロワーは、約260万人だった。

ZOZOの前澤友作社長(43)が個人的に、お年玉として100人に100万円プレゼントするという。総額で1億円となる(1月7日まで)。現在(2019年1月6日14時56分)で259万5,503人のフォロワーだ。これはおそらく個人のtwitterフォローとRTキャンペーンでは最大級にあたる。

※本日すでに421万人に増えている!(現在、2019年1月7日 10時31分)

出典:『 #億兆電卓』を作ってみた! ZOZO1億円お年玉、初マグロの競りから国家予算まで計算力で読み解く

そして、結果として、現在は616万人にとなった。たったの2日間で236%のフォロワー増加だ。

1億円で356万人増加なので、フォロワー1人あたり28円の獲得コスト

フォロワー数は600万人を超えた 出典:前澤友作氏のtwitter
フォロワー数は600万人を超えた 出典:前澤友作氏のtwitter

https://twitter.com/yousuck2020/

しかしながら、現在は、21万人減ってしまっている…。

□100万円をもらえる100人のペイフォワード

今回のキャンペーンで多数の人が、当選の感謝の声をツイートしている。

もちろん、100人の当選のお知らせと共に、同時に悪質ないたずらのツイートも多数見受けられた。当然、それも想像できる…。

なかには、こんなウィットのある便乗の総額1万円ツイートキャンペーンも!

なによりも、前澤社長本人が新たなお金の使い方に気づいたようである。

誰も、こんな1億円の使い方をしたことがないはずだ。この『経験』は前澤社長にとって、1億円以上の価値があるだろう。

むしろ、これだけの話題が1億円で達成できるのであれば安いほどだ。

その後の100人、100通りの100万円をどう使った?どう貯めた?どう投資した?などの行方も気になることだろう。豪華なお年玉の成り行きは、テレビの特番にもできることだろう。宝くじの当選者ではこうはならない。

むしろ、このキャンペーンに参加したことによって、何も考えないで、RTしたけれども、DMが気になって仕方がない半日だった。当選した人の喜びに一喜し、イタズラに一憂する。しかもこの事象が新春のたったの3日間の出来事だったことにも驚く。

まさにこれは、知っている誰かに『ペイバック』するのではなく、見知らぬ誰かに『ペイフォワード』として『恩送り』をすることによって新たな価値が連鎖し増えていく構図を垣間見た気になった。今までの前澤社長の自然体でも、バスキアの絵画に、自家用ジェットに、彼女が、剛力彩芽に、月旅行と聞いても、創業社長ならではの豪快な消費にしか映らなかったが、今回は非常にウイットネスと共に、壮大なソーシャルな社会実験でもあったと思う。

□企業としてではなく、一個人としての影響力

1億円を100人に100万円づつあげるということで、懸念していた…『景表法』も企業ではなく、個人なので問題なしとの判断もあり、『贈与税』の問題も一人あたり110万円までなら非課税というところで誰も当選したことによって泣く人がいないことも明確になった。

このキャンペーンで、『ZOZO』の名前以上に、『前澤友作』が有名となり、発信力が増える。話題性をさらに喚起できることだろう。むしろ、企業というよりも、『ZOZO』と『前澤友作』が一体化したメディアのプラットフォームがたったの1億円で形成できた事例となった。

twitterでは555万RTという世界記録を更新した。これも、手段や手法はどうであれ、世界的にもレコードとして残ったことで世界に知られる存在になれた。まずは、新春早々に景気の良いハナシに感謝したい。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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