長年使うとスピン性能は低下?使いこんだウェッジと最新ウェッジのバックスピン量を比較してみた【ゴルフ】
使い込むほどスピン性能は低下する
ゴルフクラブは消耗品だ。使えば使うほど、フェースは摩耗し、溝が減りスピン性能は低下すると言われている。一般的な人工マットの練習場で使っている分にはあまりフェースは摩耗しないが、コースラウンドや天然芝、バンカーからの練習ではフェースが摩耗する。インパクトで芝の下の土やバンカーの砂を削り取るため、その粒子がフェースを少しずつ削っていくのだ。
2007年発売モデルと最新モデルを測定して比較
土やバンカーの砂を削り取る回数が最も多いウェッジが、最もフェースの摩耗度が高い。使っていく内にフェースの傷や変色が目立ってくるため、フェースが削られていっているのが分かる。
使いこまれたウェッジはどの程度バックスピン量が低下するのだろうか。2007年発売のモデルと最新のウェッジのバックスピン量を、弾道測定器で測定してみた。
上記の計測データは測定日は違うが、弾道測定器、シャフト、ロフト角、使用ボールは同じだ。
あまり差がなく、むしろ平均では100rpmほど、使いこまれたウェッジの方がスピン量が大きい。最新ウェッジの平均値を下げている6277が仮に2000増えたとしても平均が400増えるだけなので、使いこまれたウェッジより300大きくなるだけだ。
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2010年の溝規制
フルショットで差が出なかったというのは、2010年から始まった溝規制(新ルール)の影響があるかもしれない。溝規制はスピン性能が高まり、ラフからでもボールを止めやすくなってきたことで、ゴルフの競技性が損なわれないようにするためのフェースの溝の作り方を制限する規制だ。
最新のウェッジはテクノロジーの進化によりスピン性能が高まってきているものの、古めのウェッジは今の溝規制がなかったことで、今のテクノロジーがなくてもスピン性能を高められたということが考えられる。
短めの距離で違いが大きく出るかも
今回の検証では、あまり大きな差は出なかった。ただ、天然芝から短めの距離では、最新のウェッジのスピン性能の高さが表れ、違った結果(数値上の差)になっていたかもしれない。今回はあくまで人工マットからフルショットの計測では差があまり出なかった、というだけだ。
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