珈琲との相性抜群!カフェも併設の福島県「どら焼き専門店丹坊」さんの甘さ控えめあんこなしっとりどら焼き
今や国民食のひとつといっても過言ではない和菓子のひとつといえば、どら焼き。狐色の皮二枚でサンドされた粒餡をはじめ、実に多種多様などら焼きが日本には沢山!インスタグラムのハッシュタグでも「#dorayaki」という候補がすぐにでてくるほど、海外の方にもなじみ深い和菓子といっても過言ではありません。
その姿形だけではなく、中に挟まれているあんこ、そして使用されている小豆や素材に関しても星の数ほど存在していると思います。とはいえ、その根底にあるのは素材はもとより職人さんの技術とあんこ、ひいては小豆に対する造詣の深さにあると言い切れるのではないでしょうか。
福島県福島市に本店を構える「どら焼き専門店丹坊」さん。1948年の創業当初は、甘納豆や飴、ゼリーといったお日保ちのするお菓子を中心に製造なさっていたとのこと。そして数年前より、珈琲と好相性のどら焼きを中心とした商品展開へと路線変更。職人さんはおひとりではありませんし、容易なことではなかったと推量致します。
今回は丹坊さんのどら焼きの中から、「胡桃胡麻」と「琥珀・焦がしバター」をご紹介。
植物性、動物性それぞれ異なる油脂のまろやかさを感じられるであろう二つを選択致しました。
しっとりとした美肌の焼き皮の隙間から覗く濡羽色の胡麻餡。たんぽぽのような柔らかな色合いの皮とのコントラストがはっきりとしています。香ばしい黒胡麻の香りが鼻腔をくすめたかと思うと、口いっぱいに強かな黒胡麻の渋みと旨味が広がります。しかしそこはきちんとあんこ。ポリっと軽やかな胡桃の食感、そしてほくほくとした小豆の風味も存在感を発揮したバランスに。ぎゅっと凝縮された黒胡麻や胡桃のエッジの効いた魅力が光ります。
対して琥珀は、全体的にふんわり柔和なテイスト。粒餡と白餡というユニークな組み合わせですが、白餡には焦がしバターを合わせていらっしゃるとのこと。あえてあんバターではなく、白餡に焦がしバターという配合に惹かれました。さらりとした白餡は、焦がしバターの優雅なまろやかさを纏うことによって、素朴なあんこのイメージからワンランク上の上品な味わいに。
しっとりと湿潤な皮から滲む卵黄や水飴、はちみつのこっくりとした風味とぴたりとはまり、それにより王道の粒餡の存在感が増しているような印象に。皮とあんこの口馴染みの良さも抜群です。
甘さを控えたあんこのため、丹坊さんのどら焼きは一般的な常温のどら焼きに比べるとお日保ちは短め。ですが、食べ応えと満足感はたっぷり!冷え込む休日のおやつ時間は、お気に入りのマグカップと丁寧に淹れた珈琲でほっこりとした和のカフェタイムを演出してみるのも素敵なひとときですね。
<丹坊・本店>
公式サイト(外部リンク)
福島県福島市丸子字漆方18-9
024-563-3926
10時~18時(カフェは11時~15時)
定休日 水曜